平成を振り返る・31「『リンダ リンダ リンダ』と『アンフェア』」 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

平成を振り返るシリーズ、31回目です。

 

「平成17年」の続きになるが、この年に公開された映画で、『リンダ リンダ リンダ』があった。山下敦弘監督が撮った学園映画で、軽音部でガールズバンドを組んでいるJK達が学園祭を間近に控えたに関わらずボーカルが突然脱退してしまう。困った残ったメンバー達は韓国からきた留学生を急遽ボーカルに引き入れ、練習したり、お菓子食べながらくっちゃべったりの日々を送りながら学園祭本番を迎えるまでが淡々と描かれていて、なんだかほっこりさせられた。

 

学園祭本番当日が大雨になるシーンは、山下監督によれば相米慎二監督『台風クラブ』のオマージュとのこと。物語に派手な事件やトラブルを持ち込まず、モラトリアムな学園ライフをひたすら描く手法。実は『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ、『けいおん!』シリーズといったいわゆる日常系アニメに影響を与えているようだ。


留学生役を演じたのは、韓国から招かれたペ・ドゥナ。個人的にファンである。コメディエンヌ演技は絶品で、『ほえる犬は噛まない』(「平成15年」日本公開)と『頑張れ!グムスン』(「平成18年」日本公開)と共に『リンダ リンダ リンダ』のドゥナは素晴らしかった。シリアス演技もこなしていて、『私の少女』(「平成27年」日本公開)ではセクシャル・マイノリティーの警察署長役を熱演していた。

 

そういやドゥナに告る男の子役を松山ケンイチが演じていて、キャスト達が今観ると錚々たる顔触れだったりするな。

 

因みにパーランマウム名義でリリースしたドゥナのCDアルバム、持ってます。「リンダ リンダ」をシャウトするように熱唱するドゥナの歌声を聴くと、映画のあの名シーンを思い出すな。

 

 

 

 

 

ここからは「平成18年」。

 

1月から『アンフェア』が放映されていたのか。雪平夏見刑事は、篠原涼子最大の当たり役になったな。美人だけど孤高のはみだし刑事で、それでもって幼い一人娘を持つ母親でもあるという設定。

 

雪平刑事の周囲にいる者達が次々と裏切って行くものだから、今度はアイツか今度はコイツかってカンジで、気が抜けなかったな。それは映画に舞台を移しても同じだったな。

 

雪平刑事の娘・美央役を演じたのは、当時7歳の向井地美音。とにかくブチ可愛かったな。最初の映画版では実質美央メインだったな。演技が達者だったからね。それが今やAKB48のみーおんで、48G新総監督である。時が経つのは早い。

 

ただ、AKSとかいう運営が雪平刑事が戦ってきた警察組織並みに“アンフェア”だからね。みーおん、これからスゴく大変だと思う。

 

 

 

 

 

 

「平成18年」9月から内閣総理大臣が小泉純一郎から安倍晋三に交代しているのか。

 

最初の安倍政権といえば、当時の野党・民主党やメディアから徹底的に攻撃され、任命した大臣がどんどん狙い撃ちされて辞任しまくった挙句、安倍首相自身が体調不良を理由に総理の椅子を一度投げ出したという印象だな。

 

「平成24年」12月に民主党から政権を奪い返すと同時に安倍が再び総理の座に着いたが、最初に痛い目を見た教訓からSNSを巧みに活用する等といったメディア戦略に力を入れ、首相就任後は大手新聞各社やTV局をまんまと篭絡した。一方野党に逆戻りした民主党は、低迷の限りを尽くした挙句消滅。安倍政権にちゃんと立ち向かえる野党がいなくなったことが、結果的に安倍政権の長期化を許してしまった。

 

次回に続く。