『女子高生戦士☆英あいり』上映会+ヒロイン解体新書。 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

また前記事からの続きです。

 

広島市青少年センターで劇団B-LUCKS♪素人劇場「楽屋」を観終わった後、今度はイオンシネマ広島に移動。

 

ここで、広島インディーズムービーの老舗団体「イチヱンポッポフィルム」による最新作『女子高生戦士(JKファイター)☆英あいり』の上映会+ヒロイン解体新書と題した、上映イベントがあるからだ。

 

まず上映前に、主演女優のI LOVE U@あいりちゃんと胤森淳監督による舞台挨拶があった。

 

 

あいりちゃんは、気がつけば映画出演はカメオも含めこれが通算3本目。もはや「映画女優」といってもいいのではないか。

 

 

30年以上も自主映画を撮り続けてきて、これからシネコンのデカイスクリーンに自作品がかけられることにワクワクしている様子の胤森監督。

 

いよいよ、上映開始。

 

広島発ヒロインアクションシリーズ8作目である『英あいり』は、あいりちゃんが代表取締役となっている事務所アップトゥユーが胤森監督にオファーする形となっていて、キャストが中々華やかで、バジェットがいつもよりも高そうな趣。そしてシネコンでの上映ですからね。

 

あいりちゃんが演じた英あいりは、女子高生とアイドル活動を両立していて、ゆくゆくは会社経営を夢見ている女の子。これは現実のあいりちゃんそのまんまの設定である。当然ながら実際のライブ映像も挿入され、主にアイドルGコレクションが開催されるミスカラ舟入店がロケ撮影されていた。更に現在は東京で活動している竹下ひかりちゃん、どらぐらの松下まこちゃん、そしてライブシーンのみながらkarinちゃんも実名で顔を出していた。

 

ここまでは王道のアイドル映画というカンジなのだが、アクション映画なので悪役も出てくるわけで、英あいりを目の敵にし悪徳パトロンを利用してイヤガラセをするライバルロコドル・珠美が登場するが、イヤガラセの内容が幼稚過ぎて、ちょっと笑えるのがイイ。ただ珠美がただ嫌なヤツかといったら、気の毒なところもある。英あいりのステージであれだけ沸いていたオーディエンス達がいざ珠美の出番になると、一斉に引き上げてしまう。珠美はサッサとステージを放棄するけど、このままステージにいるのはキツイだろう。相当心が折れてしまうと思う。

 

今回エキストラとして参加していた中には実際のオーディエンス達もいましたが、彼等は出演アイドル達に対して分け隔てなくちゃんと沸いてくれる。そしてラスト1曲になると、大袈裟に「エーッ!」と残念がってみせる。ロコドルは懸命にパフォーマンスしてオーディエンス達を愉しませることに力をそそぎ、オーディエンス達はロコドルに気持ちよくパフォーマンスしていただくために全力で沸く。要は、お互いに信頼関係があってこそ成り立つものだ。これは以前拙ブログ記事で書いたことあったっけ。珠美の場合は残念ながらプライドばかりが高くて、オーディエンス達を見下している。そこをオーディエンス達に見抜かれたのだろう。

 

クライマックスのアクションではあいりが特技のクラシックバレエを活かした立ち回りが披露されたが、胤森作品的に斬新だったのが、CGがこれでもかと駆使されたこと。たとえば英あいりが自らを名乗りあげた後に“女子高生戦士☆英あいり”の文字がデカデカと出てきて英あいりを包み込むとステージ衣装から制服にチェンジする近年の『平成仮面ライダー』シリーズの変身シーン的手法が用いられていて、特撮モノと化していたな。マイクからリボンが飛び出しチンピラを縛り上げるシーンなんかは、『ケータイ刑事』シリーズを思い起したものだ。

 

胤森監督らしい遊び心あふれる小ネタもあり、英あいりの親友役を演じたせーみちゃん、三浦万里奈ちゃん、実可子ちゃんの役名がそれぞれ浅倉ルリ子、芦沢いずみ、笹本礼子だったり、アイドルGのMC役を演じた桐生凛子は吉木小百合だったりと往年の日活の女優の名前をモジッていて、あいりちゃんに格闘術を伝授する元SATを演じた田所敏弘の役名・滝伸次にいたっては、『ギターを持った渡り鳥』等といった「渡り鳥」シリーズでマイトガイこと小林旭が演じたヒーローの名前だ。ところでせーみちゃんの演技だが、セリフを喋る時やたら動いていたのがちょっと気になった。あれは落ち着きのない女の子の役柄ということかな。

 

ラストでは続編を匂わせるモノを残していたので、場合によっては『天使諜報☆神宮寺真琴』以来のシリーズ化もありそうかも。

 

 

 

上映後はキャスト達がズラッと横並びで、舞台挨拶。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

英あいりの宿敵ロコドル・珠美役を演じた、びかりんこと小竹彩花。

 

 

演技は、吉松幸四郎監督『悲しみのマリー』、『恋とか愛とか(仮)』の「覚醒する女」に続き3度目。

 

 

 

 

実はぴかりん。去年のほんの一時期だけですが、C-Girls2016としてのアイドル活動経験あり。

 

 

 

 

あいりちゃんのステージ。

 

 

映画主題歌だった「YELL」を初披露。

 

 

 

 

 

 

「ヒロイン解体新書」と銘打ち、胤森監督、『ビターズエンド』の鏑木悟道監督、『ライダー・ヒロシマ』の奥一浩監督の広島インディーズムービーの重鎮3人がアクションヒロインについてトーク。

 

 

奥監督、ちょっと年取ったけど、強烈な存在感は相変わらず。

 

 

この3人のトークの進行役をあいりちゃんが担当。御苦労様でした。

 

 

上映イベントは盛況の内に幕を閉じた。

 

 

イオンシネマ広島のロビーにて物販があり、あいりちゃんと久々に2ショットチェキを撮った。この日は『英あいり』のDVDとBDソフトが早速販売されたのだが、目当てのBDがなんと早々品切れ。結局、いつものように通販で買うことにした。

 

こうしてイベントめぐりの一日は終わった。

 

 

 

『英あいり』特報。

 

 

こちらは、あいりちゃんがちょっと出演した前作。

 

※追記。『女子高生戦士☆英あいり』の主なロケ地となったミスカラ舟入店がある舟入町は、戦前に活躍していたアクション俳優・ハヤフサヒデトの生まれ故郷であった。主演映画『争闘阿修羅街』を観たことあったが、ジャッキー・チェンよりもデンジャラスなノースタントアクションをやっていて、スゴかったな。