こんばんは～
出雲大社の系列の神社の巫女を経まして。
教派神道の神職の資格を習得した占い師、白川葵です
本日も、お忙しいところ、ご訪問ありがとうございます。
初めての方も、よろしくお願い致します。
「丑の刻参り」と言えば
丑三つ時とされる午前二時ごろに、
白装束に身を包んだ女性が、
木に藁人形を五寸釘で打ち付け、
頭には火を灯したロウソクが建てられた鉄の輪（五徳）を
被っているというイメージですよね
人形を用いた呪いは、
「日本書紀」にも登場し、
臣下が皇子に
呪いをかけていて
ここでは
男性が呪いをかけており、
釘で人形を刺す描写はないです。
しかし、
呪いというと、
陰陽師が
他人に依頼されてかける呪いは別として
自分がかける呪いは、
嫉妬に狂った
女の人がかけるという
イメージが強いです
そのイメージに大きな影響を与えたのが、
京都の貴船神社です
貴船神社の
祭神は、
水神である
高靇神（たかおかみのかみ）なのですが
歴史の古い神社なので、
創建の年は不明です。
ただ、
貴船山に
貴船明神が、
丑年の丑月、丑の日、丑の刻に
降臨したという伝説があります。
水の神様は
縁結びにご利益があり、
貴船明神は、
恋愛のご利益があることで知られていますが
一方、
縁切りに関する功徳もあるとして、
信仰を集めてきました
この相反する功徳を利用して、
好きだった人に裏切られたときに、
呪いをかける神社となっていったのです
貴船明神が、
丑年、丑月、丑日、丑刻に降臨したことから
平安時代には、
夜、参拝することが行われていました
平安時代の歌人、
和泉式部は、
貴船神社で
丑の刻参りをしたという伝説が残っていますし、
藤原氏の栄華を記した「栄華物語」にも、
藤原頼通（よりみち）の正妻が夫が心変わりをしないように、
貴船の神に祈願した話が記されています
「平家物語」には、
嫉妬に狂った女が、鬼になるべく
貴船明神に参拝する描写があります。
時代が下ると、
丑の刻参りは
芸能の題材となり、
室町時代には、
能の「鉄輪（かなわ）」の演目が作られ、
江戸時代には、
文学や浮世絵の題材にされて、
呪いのイメージが
一般庶民にも広まっていきました。
丑の刻参りの
現在の手順が出来たのは、
江戸時代だとされていますが、
それでは、
どのように行うのか
というと、
まず、
呪いたい相手を思い浮かべ
相手を呪う自分自身を一週間イメージし続け、
次に、
呪いたい相手を想像しながら、
二十一日間水風呂に、毎日浸かり
それから、
相手の髪か爪を入れて作った藁人形、
五寸釘、金槌、白か赤の装束、
ロウソク、五徳を用意し
丑の日の丑の刻から決行するのです
行う直前に、
神社の祭神に、
呪いの決意を表明した願分を音読し
全ての準備を終えたら、
ご神木に押し付けた藁人形に、
釘を打ち込むのです
手足に打てば、
四肢をケガし、
頭に打てば頭に病が、
心臓部分に打てば心臓に発作が
起きるといわれています
このときに、
呪詛を口に出しながら打つと、
さらに念が強まるのです
七日間を目安にして、
これらの儀式を相手が不幸になるまで
続けるのが、
丑の刻参りの流れです
なお、
丑の刻参りを行う姿を
誰かに見られると、
効力がなくなると
されていますし、
それだけではなく、
かけたはずの呪いが
自分に返って来てしまうのです 
又、
誰にも見られることなく、
丑の刻参りの呪いで、
相手が不幸になってとしても、
時間の問題で、
自分にも、
呪いが返って来てしまうのです
「人を呪わば穴二つ」という言葉がありますが、
穴とは、
お墓のことです
丑の刻参りに限らず、
人を呪う呪術を行うと
自分もお墓に入ることになりますし
人に対する恨みの念は、
出来るだけ持たないように
気を付けた方が良いのです
参考記事
それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました
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