親として 何をしてあげられるだろう | 本当の望みに気づいて未来をよろこびで満たす♡たった2つの質問で現実が変わるストレスクリア・セッショニスト♡塩入和代

本当の望みに気づいて未来をよろこびで満たす♡たった2つの質問で現実が変わるストレスクリア・セッショニスト♡塩入和代

念願の和食店開業1年半で最愛の主人が突然死。シングルマザーになり人生の大きな目標を失った。可愛いはずの年子三兄弟。なのに子育ても家事も仕事も苦しかった。わが子2人が同時に不登校になったことで、すべてはしあわせに続く道だったと気づく。

「おかあさん!うちがヤバイ!」と
私の部屋に 高1次男が飛び込んできた。
 
週末の午前中、のんびりと過ごしていた私。
その慌てぶりが尋常ではなかったので
「え?なにが?」と言いながら リビングへ…
 
 
瞬間…視界の上半分が白くなった
 
煙だ。
 
 
目の端に炎が見えた。
 
ガスコンロからの炎が
レンジフードの当たりまであがっている。
  


「消火器とってくる?」
「うん。お願い!」
 
次男が共用廊下にある消火器を取りに走った。
 
 
「窓は開いてる?」
「開けたよ」と中2三男。
 
 
 
次男から消火器を受け取った高2長男と目が合った。
  


私は思わず「出来る?」と聞いた
うなづいて、安全ピンを抜く長男。
  


炎に近づいていく彼の後ろをついていく私。
 
 
長男はホースを向けながら
「落ち着いて…落ち着いて…」とつぶやいていた。

 
グッとレバーを握る。
  


ブシュッとすごい音がして
ピンクの煙のようなものが広がった。
 
 
炎は 一瞬 消えた
 

…が、再びめらめらと燃え上がった。
 


「もう一回!」
  


ブシュ――――ーーッ
 


ピンクの粉煙がキッチンに充満した。
 
粉とそのニオイを吸い込みむせそうになる。

 
 
「き…消えた?」
 


しばらく天ぷら鍋を見つめていたが
もう炎は上がってこなかった。
 
 

 
「もう、大丈夫だね」
という 私の言葉で
その場の緊張感がすこし緩んだのを感じた。
 
 
 
自分で「大丈夫」と口にしたことで
私も少し 冷静になった。
 
  

 


さて・・・これからどうしたものか。

大家さんか管理会社に連絡する?
それより消防に連絡するのが先か…
キッチンの掃除もしなくっちゃな…
 

 
と、考えていたら
 
「うわーーーーーー」と叫び声がした。
  


振り返ると
長男が廊下でうずくまっている。
  

 


「なんでや!なんも出来へんくせに!バカか!」
「わかってたやろ!なんでや!・・・」

握りこぶしが ふるえている
泣きながら、叫び続け…
もう、何を言っているのかもわからないほどに。

大きな体を丸めて
叫び続けている。
 
  


何よりも最優先だな
と、直感的に感じて
 
私は彼の横に座り
背中に手をあてた。
 
 
 
リビングのテーブルを見ると
彼が作ったポテトフライがあった。
 
みんなで食べよう…と作ってくれたのだろう。
そして、ちょっと目を離したすきに…。
 
  

 


自分を責め続ける長男の心を想うと
私の心も苦しくなる。
 
叫び続ける長男の声や
荒い息づかいや
ふるえる背中から
 
私の中に彼の感情が流れ込んでくる感覚。
 


こんな時
 
親として この子に
何をしてあげられるだろうと思う。
  

 


その苦しみから解放してあげたいと思う。
 
そんなに自分を責めないで…って言いたくなる。
 
  


だって 私は

あなたの素晴らしい所をたくさん知っている。
 
 
今日だって
自分のせいで火事になったんだから
俺が火を消すんだ!って思ったんだよね。

私は足が震えて何もできなかったけど
あなたは進んで消火器を手にした。
 
頼もしいと感じたよ。
 
 
 
うん。うん。
 
ちゃんとやりたい人だから
ちゃんとできなかった自分が情けないんだよね。
 
炎を見て、驚いたよね
怖かったよね
 
それでも逃げずに対処したあなたは
素晴らしかったと思うよ。
 
 

 

 
いろんな言葉が頭の中をぐるぐる回って…
 
でも 結局・・・
なにも言えなかった。

 

 
 
今、何を言っても
まだ
彼の心にとどかないような気がした。
 
 
ただただ、だまって
横に座って
背中をさすりつづけた。 
  

 


泣き声が 少し小さくなり
 
呼吸も だんだん深くなってきた。
 
 

「ねぇ…ちょっと心配だから
一応、消防に連絡しようと思うんだけど…良いかな」
 
ゆっくりうなずく長男。
 
 

「多分、事情を聴かれると思うけど…大丈夫?」
 
と聞くと、

 

一瞬 顔を上げて
「大丈夫」と。
 
  


その様子を見て、
三男がタオルを持ってきてくれた。
 
 
長男は肌が弱いので
彼専用の肌触りの良いタオルがある。
 
 

 

だまって差し出す三男。
「ありがとう」と長男。
 
  

 

 


あぁ…そうだな。
 
言葉は必要ないんだな。
 
 

つらそうな長男を見て
何か声をかけなきゃって
思わなくっても 良かったんだな。
 
 


ただただ、側にいる。
 
ただただ、一緒にいる。
 
 
それだけで いいんだな…と感じた。
 



親だから…とか
何かしてあげなきゃ…とかって

いろいろと 考えてたけど
 
  

してあげる必要なんてない。

 

 

 

ただ 側にいる

 


 
落ち込んだ時や つらい時こそ

 

何も言わず 側にいてくれてら

 

あぁ…私はここに居ていいんだって

 

感じられる気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたを大切に思っている」

 

 

伝えたいのは ただ それだけ。

 

 

 

 

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お読みいただき感謝♡

 

10年先も子どもと一緒に笑って過ごそう♬

 

 

 

 

 

 

 

子育ての困った!をチャンスに変えて、

幸せな人生を歩むおかあさんを応援する

 

子育てセラピスト 塩入和代

 

 

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