「真実の10メートル手前」 米澤穂信 | lighthappy

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#読了。直木賞候補作品。短編集。大刀洗万智シリーズ。
新聞記者からフリーの記者となった大刀洗。彼女の冷静な観察力で、失踪、人身事故、心中、殺人などの事件に隠れた真実に迫っていく。
表題作は大刀洗の一人称となっているが、それ以外は相手が一人称であったり、三人称で書かれたりと視点をかえていることろは面白い。そうすることで彼女の人となりを描写しているのだろう。真実を冷静に見抜くゆえに、真実を確証した際に揺れてしまう心の動きがよく描かれていた。