こんにちは!
この時期は課題の採点などで忙しい時期ですね。
生徒・学生のみなさん、先生方は休みの日もなくなるぐらい頑張っていますよ(笑)。
テストでは良い点をとって、しっかり課題は提出するようにしましょうね!
さて今回は
teenager は「10代の人」ではない
というお話をしましょう。
英語学習者の中には
teenager = 10代の人
という勘違いをしている人が意外に多いです。
しかし実際は10代ではなく、
teenager は、数字に -teen が付く年齢に限られます。
thirteen 「13」
fourteen 「14」
fifteen 「15」
sixteen 「16」
seventeen 「17」
eighteen 「18」
nineteen 「19」
つまり、-teen がつかない 11歳と12歳は teenager には含まれないことになります。
teenager (もしくは teen と略されることも)
-teen 「13~19」 + age 「年齢」 + -er 「~する人」
という分析ですね。
(10歳、11歳、12歳は、teen の前段階、preteenager と呼ばれることがあります)
では、なぜこんな13歳からという中途半端な定義をしているのでしょうか。
語源を知ることが大切なのは、その語が生まれた社会背景を知ることもできるためです。
teenager という語は、イギリスではなくアメリカで生まれた語です。
戦前・戦後のアメリカでは、13~19歳ぐらいの10代の若者たちの反抗的社会活動が問題となりました。
13歳~19歳ぐらいとなると、もはや小学生のような kids や children は卒業していて、それでいてまだ大人としては未熟な年齢。
日本でいえば中学生・高校生ぐらいでしょうか。
この微妙な時期のことを表すのに、teen という語は非常に便利だったのです。
古くは1920年代から teens という語が使われていたようですが、最初に公式に記録されているのは1940年代。
社会的に(マスコミなどを通して)若者たちの反抗的社会活動が認知されるようになり、彼らを指す言葉として teenagers はまさに年齢的にピッタリと当てはまる語だったと言えるでしょう。
ところで、teenager や teen といえば、
Nirvana の
Smells Like Teen Spirit
を思い出します。
高校生のときに聴いて歌詞を見たときには深いメッセージ性が隠されているのかと思いきや、作曲者のカートコバーンは 「特に深い意味なんてない」 と発言しているようですね。
1991年当時、「クールな若者たち」とされていた若者たちへの皮肉として作った曲らしいのですが、逆に若者たちに絶大な支持を得るようになってしまったため、カート自身はこの曲に対して複雑な感情を抱いていたようです。
そういえば、去年学校の学園祭でこの曲を演奏したなあ。
懐かしいです。