大腿四頭筋(もも前の筋肉)は、伸ばす筋肉、曲げる筋肉? | スペイン1部でトレーナー10年 千葉 パフォーマンスを上げるにはまず体を楽に使えるようになる事 ケガする選手には同じ原因あり

スペイン1部でトレーナー10年 千葉 パフォーマンスを上げるにはまず体を楽に使えるようになる事 ケガする選手には同じ原因あり

スペインリーグで10年、Jリーグでのトレーナー時に、トップの選手はなにかしらケガを抱えてる選手多いものです
またケガをしない選手というのは、体を楽に動かす術を心得ています。ケガをしない体へ…

こんにちは!

先日ですが、以前トレーナーをしてた
某大学のサッカー部の"元監督"から
久々に連絡があり、

肩を痛めてなかなか治らないから
診て欲しいんだけど、、、との事で
治療室まで来てもらいました。

元監督というのは、
今は監督ではありません。
パワハラと言うか、いろいろと
あったようですが、一方的な話ばかりで、
多くの誤解もあった模様、、


僕個人的には、その方の考え方は、
プロフェショナルで、確かに選手達に
対して厳しい事を言ってた時もありましたが、
そんなの他でもっと言ってる方もいます。
(ただ今はそうではないんですよね、、、)


ドーハの悲劇で今代表監督の
森保さんとも一緒にプレーし、
その時の話や、

今で言うグローインペインの、
30年前の初期のスポーツヘルニアと
呼ばれてた時に手術した話、
大学の監督としてのマネージメント、、、Etc

僕は運よく今まで、関わった
監督達や選手達から多くを学んできました。


一生懸命やるのが、
いいって訳じゃないんだよ、、

たくさん練習やっても、
うまくいかないのは、
やり方が間違ってる。


一生懸命やる事に、酔ってて、、、
それで満足してるんだよ、、
(ああ、あの人は努力してるな、、
 と思われてる事で満足、、)

一理ある事で、今の自分の位置は、
自分が望んでそうなってるとも、、
(上には行きたいけど、責任もあるし、 
 今の場所の方が居心地が良い、、、)

監督として復活される事を願って、、!


本題です!


もも前の筋肉は、
膝を伸ばす為の筋肉、、、
というのがどの教科書や
解剖の本にも書かれています。


なので、筋肉を

屈筋(関節を曲げる筋肉)
伸筋(関節を伸ばす筋肉)

という分類では、
伸筋の部類に入ってます。


屈筋より伸筋の方が、
力強く、持久力もある、、
というのは、自分は伝えてる
事でもあり、

講習や実技等で、実際に体験して
感じてもらってもいます。
(伸筋を優位に使った方が、
力強く、疲れづらい、、)



大体、伸筋というのは
体の後ろ側に位置してるものですが、
この大腿四頭筋(もも前の筋肉)は、
体前面に位置しています。

この筋肉は、分類では
伸筋になってるけど、
本当にそうなのかな、、、と
疑問を持ちつづけてはいました。


確かに、膝を伸ばす筋肉で、
伸筋というのは正しいのでしょうが、
股関節と膝関節をまたぐ、
2関節筋でもあります。
(骨盤~膝蓋骨に付着している)

と言う事は、、、

膝を伸ばす筋肉であると同時に、
足を前に振り上げるという、
股関節を"曲げる"
筋肉でもあると言う事です。


筋肉の分類上、
伸筋群になってますが、
屈筋の作用も持ってるのです。

自分小さな頃から、
サッカーと関わってきましたが、
コーチに、、、

もも前の筋肉を強くしたら、
キック力増すぞ!、、と言われ、
見よう見まねで鍛えてた?
のを思い出します、、、

今でも、そう言ってる
指導者の方も見かけたりします、、、

しかしながら、もも前を
意識すればするほど、
キックは飛ばなくなる、、
というのは感じていました。
(もも前の筋トレした後等、
ボール蹴りづらい、づらい、、)


と同時にうすうすと、
もも前側の筋肉ではなく、
後ろ側を意識した方が、
スムーズに蹴れるな、、、
とも感じてはいました。


ボールを蹴る際、軸足で踏み込み、
反対の蹴り足は、もも裏の筋肉達で
後方に振り上げられ、

さらに背中の筋肉達も作用し、
骨盤を前傾させ、股関節の可動範囲を広げます
(股関節の伸展動作)


ボールを蹴る際には、この動作は必要で
ただ単に膝を伸ばすだけで
ボールが蹴れてる訳ではありません。

この股関節の伸展動作があるからこそ、
飛距離のあるボールが蹴れてるとも言えます。


その股関節の伸展動作
(足を後ろに引き上げる)の後、

足を前に振り出す訳ですが、その際に
もも前の筋肉(大腿四頭筋)が 

ブレーキ 

を掛ける事で、ボールに
強い衝撃を与え鋭いキックを
可能にしてるとも言えます。


それら一連の流れで見ると、
蹴る瞬間には、もも前の筋肉が
膝を伸ばすという運動をしますが、
それを抑える役割の 

屈筋的な役割

を担ってると考えられます。

これらの伸ばす筋肉から、
曲げる筋肉への受け渡しが
スムーズな選手達が、
鋭く、正確なパス、シュートを
しているんでしょうね、、

ボールを蹴る動作ですが、、

股関節を伸ばし、その後
膝を伸ばす、、、
そしてボールにミート、、

決して股関節を曲げる意識はなし、、、

と指導します。

膝をケガした選手達の復帰過程で
ボールキックが出来るのレベルになれば
この蹴り方の方が、膝の負担が少なく蹴れます。

まさに今も見ていますが、
膝内側靭帯を損傷した選手達は、
復帰過程でボールキック時
に怖さと痛みを感じます。

ボールキックする際、、
股関節を伸ばし、膝を伸ばして蹴る、、、
伸ばして、伸ばして蹴る、、、とさせると


キック時の膝の痛さが減ります
(膝の負担が減る)

当然ながら、股関節が伸展
(足が後ろに引きあがる)した際には、
背中側の筋肉も作用し

骨盤を引き上げ
前傾させます

ちなみに、この背中の筋肉達が
しっかりと骨盤を前傾させる事により、
キック力は増します。

背中で蹴る、、

感覚とも言えます、、

もも前の筋肉は、複雑ですが、
このように抑制的に作用すると
言う事を理解し、

動き、ケガ予防に繋げていけば、、、
ブレーキ筋と呼ばれるのも、
納得ですね。

ではでは!