ぶつくさ 無用庵茶話0311 | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

おはようございます。

デジタル化した地域防災マップの高度活用技術を発信している、防災研究家のトリです(他人の心配より、自分の頭のハエを追え、と言われています)。

 

今日は、東日本大震災13周年の記念日である。

干支一回り以上しているとは思わなかった。

また、今年一月に起こった能登の大地震のため、東北のことを忘れかけていた。

 

東北の震災発生から数年後、一度だけそれも数日ボランティアで宮城県に行ったきり、東日本とは直接縁のない生活をしているので、今復興状況がどうなっているのか、よくわからない(その後今日にいたるまで、京都より東へ行ったことがない)。

能登の方は、まだ大変な状況なのだろう。

 

猫子さんが、石川県に寄付的なふるさと納税をして、

「知事が関西万博に一千万円出すと言っているのが気に食わない」

と怒っていた。

自分が石川県のために出した金が、万博に使われると思うと腹が立つんだそうだ。

 

知事の言い分は、万博に投資して、石川県の知名度を上げ、観光客を誘致したい、ということなのだろうが、大阪の万博に来て石川県の存在を知った客のうち、どれほどの人が現地へ行こうと思うだろうか。

大阪ー神戸くらいの距離ならまだしも、石川県はずいぶん遠い。

たぶん、誰も行かないんじゃないだろうか。

 

つまり、石川県知事の目論見は、外れる可能性が高い。

こういうつまらない金の使い方ではなく、むしろ大阪から金を出させて、復興に当てるくらいの政治力がほしいといころだ。

と、いかにも素人の言いそうなことを、ぶつくさ言っている。

 

ちなみに、この度の万博は地元では評判が悪く、反対も多いらしい。

大金を使って、元が取れないんじゃないかという懸念があるからだが、会場になっている「夢洲」は、台風が来ても地震が来ても、それどころか、ちょっと多めの雨程度でも、交通が遮断されて大混乱を招く可能性があるらしい。

 

現地へ至る橋も一本しかなく、おそらく、行きつくまでにかなりの渋滞が予想され、帰りも大混雑で、何しに行ったのか覚えていないという人が続出するだろう。

そして、使用会場の説明に「津波は来ない」と明記されているらしいが、海がそこにあって津波が来ないという想定にはほとんど無理がある。

地震が来て橋が壊れ、退路を断たれた状態で津波が来たらどうするのか。

 

主催者は、そういう事態は想定していないのだろう。

かくいう私も、そういう事態は起こらないと思うが、一般人がそう思うのと、主催者が勝手な想定のもとに明確な防災対策をしないというのはわけが違う。

今からでも遅くないから、万博は中止して、浮いたお金を能登へ回すという英断をしてほしいものである。

 

参加国には謝る必要があるが、謝りに行ったら、かえって歓迎され、

「うちの方でも、浮いたお金を寄付に回したい」

と言ってくれるかもしれない。

 

などと、いかにも素人の言いそうなことを、ぶつくさ言っている次第です。

※私も「貧者の一灯」は出しました(と、偉そうに言う)。