知恵がない | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

おはようございます。

何もせずに遊んで暮らせる資産家のトリです(何もせずに遊んでいるのだけは、事実です)。

 

勝手にシリーズ化してしまった「○○がない」第4弾です。

 

ネットニュースに「金持ち体質になる人が実践する節約法とは?」という記事が載っていた。

それによると、金持ち体質になり、お金が貯まるようになりたければ、買い物の際、次のことに留意せよという。

 

1. そのお金を支払って得られるリターンは何かを考える

2. 同じ物をタダ・もしくは激安で買える方法はないかを考える

3. 後で売れる、貸せるかなど、換金価値はあるか?

 

これを徹底的に考えるのだそうな。

何事も、知恵が大事という訳だ。

確かに賢いやり方かもしれない。

 

しかし異論がないわけではない。

生来のなまけ者であるせいか、どうしてもそこまで功利的に振る舞うことができないのである。

何かを買うとき、いちいちリターンを考え、もっと安く手に入れる方法を模索し、後で売る算段をするというのは、実にめんどくさい。

 

例えばそれが、家とか車のような大きな買い物であれば、資産価値や後で下取りに出すときのことなどを考えもしようが、パソコンやテーブルのような、わりと今すぐ必要だから買うといった買い物の場合、いちいち熟考していられない。

少し高くても、今手に入れたいから買うし、リターンは「今使いたい必要」を満たす時点で、それが「リターン」であると思うし、「後で売るとか人に貸す」ということを前提に考えると、自分が欲しいデザインではなく、他人が欲しがるものを買わなくてはならないことになる。

 

要するに、かなりめんどくさい。

そうやって、その人はめでたく「金持ち体質」になったかもしれないが、はっきりいって、そういう姑息な手段で実現できるレベルの「金持ち」というのは、いじましいものだ。

そういうのは「金持ち体質」ではなく「シブチン体質」とでもいう他ない。

 

「金持ち体質」というのは、むしろ自分の利益など考えず、自分が金を使うことで、お金が回り、みんなが恩恵を得られるといいな、みたいな考え方をする人のことではないだろうか。

「同じものを激安で手に入れる方法」とか「換金価値はあるのか」というようなことまで考えるのは、そういう活動が好きな人はともかく、単に必要なものを買いたい人が常にすべきことではなさそうだ。

 

結局、こうした浅知恵では、自己中心的でありながら、自分ではなく他人の評価を基準にして生きることの表明になってしまう気がする。

欲しいものを買って、後でそれを売ることまで先に考えるなんて、結婚する前から離婚手続きを始めているようなものではないか。

それに、このような小金を貯めこんで吐き出さない連中が多くなると、世間の金回りが悪くなって、多くの人が困ることになる。

 

少しくらい損をしても、マネーフローを重視した買い方をしていると、それが回り回って、また自分の所へ帰って来てくれると思う。

※得をしたことのない人たち。

 

※今日は土用の丑の日です。