食欲の秋に思う | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

おはようございます。

大食い大会連続優勝記録更新中のトリです(普段は、主に霞を食っています)。

 

食欲の秋である。

何もかも旨くて、食べ過ぎ、体重の増加に苦慮している向きも多いのではないだろうか。

しかし今回は、その増えすぎた体重をどうにかしようというお話ではない。

 

先日、久しぶりに牛肉を食べたら、腹具合がおかしくなった。

これまで、そういうことはあまりなかったのに、ここへきて体質が変わったのだろうか。

食べる時、匂いが気になったのも初めてである。

 

といっても、料理や食材がおかしくなっていたわけではない。

牛肉特有の匂いに違和感を覚えた、ということである。

 

かつて牛肉の匂いなど気にしたこともなかったのに。

そして、その後具合が悪くなったということは、牛肉に対する親和性が落ちているということだろう。

要は食うな、ということだ。

 

まあ、日本では昔は牛など食べていなかったのだから、それでいいじゃないかとも思う。

意外なことに中国でも、牛肉に対する禁忌があった。

 

中国の中近世の食文化については、塩卓悟さんの詳細な研究がある。

「唐宋代の屠殺・肉食観」(『史泉』105、2007年)、「宋代牛肉食考」(『中国ー社会と文化』16、2001年)などの論文で、主に伝奇小説の分析から、仏教の影響で牛肉を食べることに対する禁忌が、幅広い階層に存在したことを跡付けている。

 

ただ、塩さんは牛肉が大好物らしく、禁忌の様相を考察しながらも、

「どれほど外部から禁止されても、結局牛肉はとても旨いから、なし崩し的にみんな牛肉を食べるようになった」

というのが結論であったかと思う。

 

それでは、なし崩し的に牛肉が食えなくなりつつあるワタクシは、どうすればいいのだろうか?

※肉食系女子。