よのながれ | 宇則齋志林

宇則齋志林

トリの優雅な日常

二ヶ月ばかり入院しているうちに、浦島太郎気分が濃厚になってきた。その間、殆どテレビも見ていなかったので、世の中の流れに疎くなったのである。テレビを見るのに必要な一枚千円のテレビカードを、ケチって買わなかったからだ。
無論、大きなニュースは、放っておいても聞こえてくる。大相撲の関脇・茶回し(仮名)の初優勝とか、テニスの全豪オープンで多茶菓にゃおみ(仮名)が優勝し、世界ランク一位に躍り出たとか、人気アイドルグループ「童(わらし)」(仮名)の活動休止予告とかである。談話室にテレビがあり、誰かが見ていると、音が漏れ聞こえてくるのだ。
問題は、退院後だ。
無事家に帰ってきたからテレビも見放題、のはずが、全く見る気が起らない。そのうち、なし崩し的に見るようになると思うが、今のところリモコンに手が伸びない。
やっているのは、読書しながらのうたた寝であり、入院中と変らない。

※急性期病棟で、重要参考文献を読んでいた頃の写真。