女優の前田敦子さんに久しぶりにお会いしました
「男おばさん」のインタビューで
三島有紀子監督作品
「1月の声に喜びを刻め」に主演しています
深く深く心に刻まれる作品でした
性被害を受けた女性と、その家族が受けた傷といったものを、現象としてではなく、心の奥底の思いまで、心のひだまでここまで生々しく描けるなんて、三島監督どうやって取材したのだろう?
そう思って観ていたんですが
後で知って驚きました
三島監督自身の子供の頃の性被害体験をカミングアウトする形で
この作品が創られていました
これは相当勇気のいる決断です
しかも、登場する現場が
三島監督が性被害を受けた現場なのです
そこでの芝居は相当厳しい精神状態になったと前田さんは言っていました
ここでの独白のシーンが、本当に切実で入魂のお芝居なんでなんです
幼い頃に被害を受けた体験を持つ前田さんの役柄は、もちろん三島監督自身が投影されています
そもそも、別の映画のロケハンに行った時に、たまたま、その決して忘れることのできない現場に通りがかり、やはりこの事は描かなければいけないと思ったそうです
映画の公開も全く決まってない段階で始まった自主映画企画
前田 さんは役柄の重さから、この役をを受けるかどうか1ヵ月間答えに悩んだそうです
しかし、出演の決断は正しかった
素晴らしい作品になりました
インタビューが終わって、表に出ると、やけに華やかで美しい方が撮影をしていました
カルーセル麻紀さん!!
幼い娘が被害にあったことをきっかけに、女性として生きることを選んだ【父親役】です
カルーセルさんの芝居がまたものすごいのです
なぜ、女性として生きているかと言う、その心の奥底の思いが強烈なのです
ただ、本当に女性として生きているカルーセルさんは
「この父親の気持ちがわからなくて、随分と監督とぶつかったのよ」
と、おっしゃってました
その火花散るぶつかり合いが、見事に役柄に昇華されたのだと思います
他にも
哀川翔さん
松本妃代さん
皆さん良い芝居してるんです
また、カメラが良くてね
心象風景と、カメラの実景がシンクロして見るもの感情を深めていきます
前田さんの主演女優賞
カルーセルさんの助演女優賞
ノミネートは間違いないのではないでしょうか?
「1月の声に喜びを刻め」は
来週金曜日2月9日公開です
(場面写真俳優写真は映画公式ホームページより)