斎藤工監督、入魂の新作エンタテイメント
「スイート・マイホーム」
現在、絶賛公開中ですが
そのトークショーがありました
今回私は司会ではなく、対談相手ということでお声がかかりました
なので、フォトセッションにも私が入っているわけなんです
窪田正孝さんと、蓮仏美沙子さん夫婦が念願のマイホームを手に入れるのですが、引っ越してから不思議な現象が起き始め
連続殺人事件に巻き込まれていくと言うミステリー
これがすこぶる面白い
宣伝ではホラーサスペンスとして売っているようですが、実は、単なる怖がらせ映画ではありません
そんなに浅いものではないんです
家にまつわるホラー、と言うのは
「呪怨』や「残穢」を見てもわかるように
古い日本家屋であったり、ボロボロのアパート、閉鎖されたホテル
そういったものが舞台になります
この作品は、新築住宅が舞台
そこがとても、新しい視点であり
そこがとても重要です
確かに、ドキドキとした緊張感が全編を貫いていて楽しいのですが
・夫婦のコミニケーションの問題、だったり
・子供と大人の感性の違いだったり
・子供の頃に受けたトラウマ
・引きこもりの人間の言っている事
・見えるということ、見えないということ
などなど
そこには、様々な要素、人間ドラマが盛り込まれていて、単にホラーです。怖いですよ、と言う作品ではないんです
さすが、これまでの作品も、いろいろな映画祭で受賞している斉藤監督だなと思いました
役者が、監督をやってみたいと言うものではなく
兼ねてから斉藤さんが話してるように
この人は本当に映画監督になりたいのだなと言う本気度が見えます
そして、確かな腕前を見ることができます
この日のトークショーはネタバレトークショー
映画の中の、謎と秘密を監督が次次バラしていくので、映画を見たばかりのお客さんたちは大喜び
そんなところに、そんな仕掛けがあったのか、とお客さんたち、もちろん、私も驚いてしまいました
この日のお客さんは、半分以上が4回以上見ている人たちで
中には、12回見ている人がいました
それぐらい見るたびにいろいろな発見があり、面白さが倍増するのです
スピルバーグ監督のように、音や映像でびっくりさせると言う手法を使っておらず
後半に行くに従ってじわじわと心理的に怖くなっていくと言うサスペンス大変面白い作品でした
犯人探し、連続殺人事件の原因追求も1つの面白さ
そしてそれだけでない深い楽しみ方がある
ネットには「ホラーではなかった」と言う感想もあります
果たしてどうでしょうか?
ホラーのような表面的な怖がらせはなかったのは事実
ただ
ラストに向けての心理的な恐怖
ホラーと思って、改めて見直すと見えてくるものがあるんです
「スイート・マイホーム」は現在公開中です
トークショーの後、斉藤さんとお茶をしたのですが
やっぱり、この方は、俳優と言うよりは、映画人
どうやって映画界を盛り上げていくかと言うことを真剣に考えている人だということが話の端々から感じ取れました
これからも応援していきたいと思います