友達を見送って
3連休の初日は
友達の葬儀
でした
出会った瞬間から
前世でも友人だったひと
だと
わかったし
荷物を絶対に床に置かない
とか
髪は長い方が好き
だとか
薬はなるべく飲みたくない
とか
…感覚が
ちょっと私に似ていて
自慢の長い茶色い髪も
着こなしも
立ち居振る舞いも
じつに愛くるしいひと
でした
どこかで覚悟は
できていたはずなのに
ため息しかでません
まだ元気だった時の彼女と
一緒に旅をした
もうひとりの友人と
2人で
眠れなかった目を
少し赤くして
行楽客でにぎわう特急に乗って
彼女の町へ
関西から
もう一人の仲良しも
現地で合流して
3人で
見送ることになりました
夫を若くして失った亡き彼女
でしたが
彼女の子どもたちはみんな
立派に成長していて
病床の彼女の横で
亡くなる前は
みんなで
ごはんも食べていたそうです
自宅で過ごしたい
という
彼女の想いを受けての
家族の美しい団欒
は
亡き彼女にとって
大事な尊い
愛の姿
だったことでしょう
葬儀では
うちの次男と
高校の同級生だった
イケメンくん
が
立派に
喪主をつとめていました
大好きな母親が
倒れてからは
辛いこと、悲しい想いを
たくさん経験したのでしょうね
彼の芯が
太くしっかりして
以前の
ただの優男(イケメン)
では
なくなっていました
大好きな母親を失って
強くなるしかない
次の人生に
一歩歩みを進めたに
違いありません
負けないで
これからを
強く強く歩んで欲しいと
心から願います
心から!
棺の中の彼女は
生前の愛くるしい顔から
手の届かない聖域に旅立った
神々しさ
を
感じさせる顔
でした
頑張って生きたね
偉かったね
そう思わず声をかけてから
以前から
彼女に言っていた言葉を
最後にもう一度
かけました
次に生まれてくるときは
東京の青山か
Londonあたりで生まれてきてね
その方があなたらしいから
都会が好きで
都会が似合っていた彼女
なのですもの
充分現実を理解しているのに
涙がこみあげてくるのは
見た目は40歳
実年齢は60歳そこそこという
若すぎる死
…ゆえ
子どものことが
まだ色々ある時期だったので
自由にママ友どうしで
いろいろなところに
遊びに行ったりすることは
なかなかできなかったから
もっと一緒に
楽しい時間を過ごしたかったな
という
悔しさから
…だと思うのです
いつか
またきっと
次の人生でも会える
と
思っているので
私たちは
さようなら
とは言いません
出会ってくれて
ありがとう
それだけです
愛する子どもたちに
見送られる
彼女らしい葬儀
私たち3人も
最後の最後まで見送って
そして
夜になりました
朝ごはんは食べられいまま
出発し
昼ご飯は食べられず
さすがに夜7時を過ぎて
一緒に行った友人と
東京に帰ってきたときに
悲しくても寂しくても
お腹は空くんだね
と
力なく笑って
ターミナル駅で
夕食
心は満たされないけれど
私たちはまた
前を向いて生きていくことが
大切だよね
と話しました
食事をしながら友人が
ぽつりと
来月、Londonへ行く時は
彼女も一緒に
連れて行ってあげられるね
と
言いました
じんとしました
ピースをしても気分は上がらないことも知りました
いつか
また会う日まで
その日までは
そうやって
彼女とは
現実世界を旅することにします
数か月前
彼女が突然
プレゼントしてくれた
小銭入れ
センス良いでしょ?
よく働き、よく子育てをし
よく悩み、よく戦った、魅力的な女性でした
次はもっともっと楽しい時間を過ごそうね