日々の会議でも使えるオンラインならではの議論の手法 | OJT代行型研修の株式会社シンスター スタッフブログ

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こんにちは、シンスターの曽我です。

 

みなさんの会社では、どれくらいオンライン会議が浸透していますか?

今回のコロナ禍では、否応なしに社会全体にリモートワークが進みました。最近では、出社体制を徐々に戻されている企業も多いようですが、オンライン会議は以前と比べて格段に増えていると思います。きっとコロナが収まっても、このトレンドは続くのでしょうね。

 

 

さて、私どもシンスターでは、実は10年以上も前から社内会議でGoogle  Meet(当時Google Talk→Hangout)を使っています。皆さんの企業でも、多かれ少なかれオンライン会議は実施されていたと思います。しかし振り返ってみると、今まで社外のお客様とは、ほとんどオンラインで話したことがありませんでした。それが今では、オンラインが第一選択肢、半年ほど前には全く想像していない状態になっていますよね。

 

このオンライン会議ですが、私が登壇したファシリテーション研修や議論の見える化研修の参加者に話を聞いてみると、これまでのように対面/リアルで議論するのとは違った難しさを感じている人も多いようです。

 

などなど、いままさに普及し始めた段階なので仕方のない面はありますが、皆さんはこのようなことを感じることはありませんか?

 

オンライン会議でも、定例会や進捗報告会といったある程度決まったことを議論する時には、さほど苦労はないようですね。(逆に横道に逸れず効率的になったという声も)。

一方、新しい取り組みや企画に関するブレスト、少し込み入った問題への対応策の議論といったような、自由に意見を発言していくオープンな議論は、オンラインではやり難さを感じている人も多いのでないでしょうか? やってみると意見が出ない、議論が広がらない/深まらない、最後は、みんな沈黙・・・。オンラインでシーンとなると・・・つらいですよね(苦笑)。 

対面で集まって議論をしていると、こういった時には、脱線気味の話も出しながら場を和ませたり、発言を茶化したりと、気の利いたことをしてくれる人がいたりします。それがきっかけとなって、場が緩んだり、意見が広がったりする。でも、オンラインだと、なかなか気軽な発言がしにくいのが現状です。

 

オンライン研修でも、受講者全員に講師が問いかけ、自由に発言してもらうといったオープンな議論はかなりやり難い。基本、話す人以外はマイクをミュートにしているので、おいそれと発言ができない。講師が指名して、一人一人発言してもらうことになるのですが、数も限られる上、その意見に対して気楽に突っ込んだり、かぶせたり、話を和ませたり、膨らませるような発言が起きません。

 

そこで、オンライン研修では「チャット」を織り交ぜて、発言してもらうように工夫しています。議論のテーマに対して、数分個人で考えてもらって(この個人で考える時間を取るというのが特に重要)、一斉にチャットで自分の意見を出してもらう。その意見を全員で見ながら、幾つかピックアップして今度は口頭での発言も交えて議論していく。短時間で一斉に全員が意見を出せる、オンラインならではの、有効な議論の手法です。

 

これは、オンライン会議でも取り入れられる考え方ではないでしょうか?
例えば、議論が停滞して意見が出なくなったら、思い切って個人で考える時間を取る。一旦Zoom映像(顔の画像)をOFFにして3分個人で考える。その後、全員がチャットで意見を出し、そこから議論を再開していく。そうすると議論がまた動き出します。

このやり方は、何も新しいものではなく、昔からあった手法です。対面の場であれば、全員にポストイット渡し、書いてもらって、それを一人一人貼りだしながら議論していくというものです。同じではあるのですが、リアルでやると大仰な感じになりますよね。でも、オンラインでのチャットなら、簡単に、気軽にやることが出来ます。

先日の研修で、受講者の方とこの話をしたところ、「自分がやった会議でもチャットを使って議論してみたら、うまく行った。特に、普段あまり発言しない若手からも、いろいろと意見が集められた。」と、アンケートにコメントを頂きました。オンラインにはオンラインならではの議論のやり方があるんですよね。ちょっと工夫してみるだけで、議論がもっとやりやすくなるかもしれませんよ。

 

さて、我々シンスターも、オンライン研修を本格的に提供して半年が経ちました。このようなチャットの活用は一例ですが、「オンラインだからできることって何だろう?」「もっと面白く、効果的な議論のやり方ができないか?」と、様々な手法を試行錯誤しています。

その中で出てきた良い手法あれば、ぜひまた皆さんにも共有させて頂きますね。