題の言葉は、大勢の先生方が仰っていることです。

下記YouTubeを2つ、とても素晴らしいので、ご紹介します。

幸福論、コミュニティろんですが、

松尾雅彦さん、北野収教授に通じていると思います。

 

日本の夫婦は愛よりも金で結びつく?先進国最低クラスの幸福度:

日本のジレンマ【宮台真司×堀江貴文】(自動的に下に移ります)

https://www.youtube.com/watch?v=_LNlCDfBres


もはや先進国ではない?「残念な国」となりつつある日本が

生き残る道とは【宮台真司×堀江貴文】

https://www.youtube.com/watch?v=iGZUJLjtGWo

 

記事は、上記2つのYouTubeの抜粋記事です。

 

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幸福とは何か?

 

 まず日本の幸福度は低いのかということで、こちらのスライドを見ていきたいと思います。これ世界の幸福度ランキングですね、国連が出しております。上位に北欧の国ヨーロッパの国がございまして日本は56位ということでG7では最下位という状況ですね。

 ユニセフが公開したデータだと、やはり子供の幸福度は、OECD加盟国の中とか40数カ国の中の下から2番目。大人から子供まで幸福度が低い。幸福度っていうのは社会指標、ソーシャルインデックスって言われるものの代表的なものでね、なぜ幸福度が低いのかってことは他の社会指標と合わせて考える必要があるんです。例えばね、高校生の社会指標だと、「自分には価値がある」って答える割合がね、日本だけが10%を切る。同じようなことだけど親の権威に関わる指標というのがあってね、日本は親に権威は認めないっていうことがはっきりしているんですね。

 

 つまりまず日本では家族が空洞化していて、しかも、自尊心、自己評価の値が非常に低いんですね。他のデータからいっても日本の夫婦は愛よりも金で結びつくんですよね。これは上昇婚

 

 

 

 

(じょうしょうこん)データっていうのでわかります。

(参考:上昇婚(英:hypergamy)は、自分又は自分の両親・家柄よりも高い階級・社会的地位・高学歴、あるいは高収入の異性の者と結婚・結婚希望する行為や傾向を示す言葉である。)

 

 僕がとった2000年のデータだと親が愛し合っているかどうかについて、大学生って大体半々なんだけど、親が愛し合ってると答える大学生は、恋人がいる割合が多くて、性体験の人数が少ない。親の愛し合っていないと思うと答える大学生の場合には全く逆で恋人はいなくて、性体験の人数だけやたら多いというデータも出る。基本、家族も駄目、自尊心も駄目。この状態で幸福であることができないってことです。

 

司会)それが積み重なってきてるということですね。

 

宮台)ずっとそうですね。結局この社会指標がなぜ問題なのかっていうとね、経済事情の低さが話題ですよね。2015年に韓国に平均賃金で抜かれて、2018年に1人当たりGDPが抜かれて、アメリカやヨーロッパだと大体最低賃金って、今15ドル、簡単に言うと、1700円ぐらいなんですよね。日本最低賃金は地方にいくと810円いくらとかですから、やっぱり半分あるいはそれ以下ということなんですよね。

 なんでこんなに経済が駄目なのか、単純ですよね、既得権益を動かせないからです。なぜ既得権益動かせないかっていうと、誰でもが沈みかけた船の座席争い、つまり所属集団にへばりついて、いるからですよね。例えばさっき先ごろ、総選挙があったでしょ。野党がなぜ駄目なのかっていう問題と同じだよね。僕の年代の主張ですけど、正社員っていう制度をやめなければ実は駄目なんですね。

 だって正社員。結局労働組合を組織していて、この人たちがさ、その正社員の雇用を守るっていうふうに既得権益にへばりつく、そしたら絶対に産業構造改革はできない。正社員を全て廃止してしまえばね、ジョブマーケットは流動的になって産業構造改革ができて、生産性の低い会社企業は、淘汰されて、生産性の高いところが残る。そしたらGAFAとか、サムソンとか、中国でいえば政策っていうか政治体制は違うけれども、ファーウェイみたいなところが残れる。日本それに相当する会社って1個もないですよね。だから与党も野党も含めて、あの既得権益にへばりつき続けるわけです。そして解雇規制は岩盤規制ですよね。

 これもね、実は日本人の自信のなさと密接に関係しているというふうに僕は考えているんですね。僕が昔とった統計データだど自尊心のレベルが低い人は公的な関心がないんですよ。はい、だからこれもすごく面白いデータでしょ。つまり自分に価値がないと思ってる人間が自己防衛に汲々とするでしょ。余裕がない。だから政治的な関心なんか持ちようがない。そうすると、なぜ例えば投票率が低いのかっていうことも基本それでほぼ完全に説明できるってことですよね。

 

堀江)でもそういうのがジレンマに陥ってるというか、みんながそれで、牽制し合ってますみたいな状態なわけじゃないですか。それをだから打破するのは、時代が変わってるんだけど、時代って技術革新で変わっていったわけですよ。そのイノベーションが起こって変わっていってるわけで、意外とそこに気づいてない人たちがほとんどで、スマホってやっぱすごい発明だったと思うし、インターネットはもっと前からあるんだけど、インターネットに繋いでる人なんてまだまだマイノリティだったわけですよ。だけどスマホで完全に変わって、あれスマホってみんな電話だと思ってるけど、あれは実はパソコンなんで、中身はパソコンで、単に使いやすくなっただけって言って手の平に置けるようになって、ネットと繋がって、それが出てきたから、SNSが出てきたわけで、SNSに使われてる技術って、ずっと昔からある技術なんですよね。

 スマホでみんな使い出したら、これは良いわってなってみんなが繋がるようになって、そういうことが世界で同時多発的に起こってるんで、イノベーションのスピードが飛躍的に上がって、それに対抗するというかそれに、アジャストさせる体制って、強固なリーダーシップが非常にワークするというか、ただ意思決定のスピード遅いじゃないですか、民主主義って。なんだけど、今典型的な民主主義国家になってる日本は、社会民主主義みたいな、一番遅そうなシステムの中で動いてる。だけど、他の国って、例えば大統領制、韓国もそうだし、アメリカもそうだし、中国は共産党の一党独裁で習近平が支配してるわけだし強いっすよね。これをだからどうするのかってのもすごい問題だと思うんですよ。

 

宮台)民主主義はね、昔から言われてるように、民度に依存するんですよね。スピードも民度に依存するし、決定の内容のレベルも民度に依存するんですよね。例えば知的なレベルや感情のレベルが低ければ、民主的な決定ってデタラメなものになるんですよね。それは例えばイギリスのブレグジットとかアメリカのトランプ当選ということで我々は経験的に知っているけど、それ以前に我々は日本を見ることでそれがわかるわけです。

 なぜ、与党も野党も既得権益にへばりつく政党しか基本的にないのか、それは我々のレベルが低いからだよね。自分たちの首を絞めているということになる。堀江さんもかつてフジテレビ問題でね、要するにマスコミ・マスメディアに関する既得権益を変えようとしてとんでもない国策捜査でね、苦しんだ経験もありますし、僕はね、ドコモの研究所の人たちと話したときに、iPhoneが出たとき彼らはね、「要素技術は全て日本が持っている」と言ってたんですよ。こいつら馬鹿だなと思ったんですよ、当たり前だよパソコンなんだから。でもそのパソコンを携帯電話に実装するというアイディアをお前ら考えてねえじゃんってことですよね。だからそういうところで、実は技術っていうのは単なる要素技術のレベルではなくて、我々がね、その環境にアクセスするときの、そのインターフェースのあり方とか環境のどのレベルにアクセスしてるのかっていうね。もっと人間学的なレベルでのイノベーティブなんですよね。人間的想像力を欠いた人間たちが、日本のいわゆるエンジニアリングのイノベーションになっている。つまり、絶望的。

 

堀江)だからリーダーシップですよ。だからがスティーブ・ジョブズがアメリカにおいても変人じゃなかったかっていうともう大いに変人よ。でもおかしな奴だからこそ、あんなものができたと思いますよ。

 

宮台)僕は日本人の頭の悪さの典型っていうのはスペックにこだわることだと思うんですよね。そのスティーブ・ジョブズで言えばね、開発の当初、日本のスマホとか携帯に比べてスペックがないと、これ何とかしなきゃいけないんじゃないですかっていうのに対して、そのスペックは全て落とそうっていう決断するんですよね。イーロン・マスク、テスラのね、あるいはスペースXのイーロン・マスクですけど、彼も非常によく似ていて、その部品をどうするか、ていう話をしているときに、その部品いるのかっていうんですよね。うん。そうやってどんどん落としていくんですよね。スペックの話をしてるんじゃなくて、我々との、つまりヒューマンとその物の間のインターフェースの話。そこにつまりどういうアイディアが出てくるのかっていうところだよね。そこに本人の洞察は全くない。

 

堀江)すごいなと思ったのは、僕Apple製品を使い出したのって、27,8年前なんですけどそのときにそういうのを扱ってる会社にいたのでバイトしてたんでそこで、本と思い本こんな分厚い本を渡されて、「ヒューマンインターフェースガイドライン」って書いてある本があるんで、こんな分厚いんすよ。マッキントッシュ用のアプリを作るときのインターフェースのガイドラインやUIのガイドラインがすげえ事細かに書かれて、当時から例えばアクセスビリティって考え方多分日本の家電メーカーなかったと思うんですけど、色覚異常者とか、目が弱視の人とか、聴覚がない人とかいろんな人がいるわけですけどそういった人たちにも配慮したUIにしなければいけないみたいなこととかもすげえ細かく書かれていて、こんなのいるのって思ってたけど、今はそれがスタンダードですからね。

 

宮台)そういうリーダーシップを発揮する人間が上に立てるのはどういう条件かって考えてみるとわかると思う。日本の場合はね学問の世界でもそうだけど、要するに学会で認められている研究領域以外のことって絶対やらないんだよね。なぜかっていうと、予想不可能だから。認められる研究をやると、どの程度論文を書いてどういう学会活動するとどこまで出世、プロモーションできるのが予想できるでしょう。でもあのイノベーションというのは基本トライしても、実りがあるかどうかはわからないからチャレンジングなんですね。チャレンジングってのは、つまり、困難てことだよ。でも日本人はヘタレで浅ましいのでそれで引っ込むわけだよ。そういう人間からリーダーシップを発揮できるやつで出てくると思う?ってことですよね。

 

司会)今のリーダーシップの話ありましたけれども岸田政権が、新しい資本主義を提言しておりますけれども、まず、これ人々を幸せにするのでしょうか、という大きな質問なんですが、いかがですかね。

 

宮台)新しい資本主義ってずいぶんで風呂敷が大きいけどはい、ただ再配分しましょうと、分配と成長の好循環とかっていう単に当たり前の事を言ってるだけなので、あまりにも古くて腰が抜けました。はい日本の経済が回らない理由は、既得権益を動かせないので産業構造改革ができないから、以上で終わりなんですよ。

 産業構造改革をするために何をすればいいかっていうとさっき申し上げたようにね、労働市場の流動性を上げるんですよ。典型的にはね国際標準で正社員という注意を許さない。その解雇を自由自在にさせるということです。いやそしたら解雇された人達困るじゃないか、といわれますが、そんなことはなくて、欧米の基本政策っていうのはね、大体2年間ないし1年間の雇用保障っていうのがあって、その雇用保障してる間に、やはり公的な税金で訓練と教育の機会を提供するんですよね。そういうふうにするから産業構造改革が成功して、あとエネルギーシフトもどんどん進んでいて、このエネルギーシフト問題と大変でね、各国の統計があるけど、今、再生可能エネルギーの基本って太陽光と風力だけど、その発電コストって化石燃料と原発のちょうど今半分なんですよね。再生可能エネルギーは技術的学習効果でこれからも下がってるけど、化石燃料はハードオイル化って言ってね、これから採掘コストが上がっていくのでどんどんコストが上がるでしょ。原発は皆さんの安全意識が高まっていくので、ますます安心親切どころかね、メンテナンスにおいても、コストが上がっていくんですよね。そうすると、今日本が置かれてる状況ってね、経済が相当落ちているんだけど将来にわたってもね、エネルギーを使うために各国に比べると高い年貢を納めるような感じになるんだよね。それを何とかするっていうのが、新しい資本主義じゃなくて駄目な日本を何とかするんですよ。はい、だからそういう問題意識がない点で全く無駄ですね。

 

・・・うん単純なことで、日本て既得権益にすがるっていう意味でね非常に特殊な国なんですよ。既得権益が残ってる限りはね、既得権益にみんなへばりついてる醜い争いを始めるわけです。僕のゼミからね、町おこし協力隊で全国に散ってる奴らもいるんだけど、日本はね実は田舎に行くほど地方に行くほどを地獄、それは残されたちょびっとの既得権益を巡ってみんなへばりつくので、一切の制度的なイノベーションもできない状況になる。しかし他方でね、例えば沖ノ島の海士町とかね、瀬戸内海兵庫県の家島のように既得権益が完全になくなるぐらい限界集落化すると、そこに旅芸人的にコミュニティデザイナーが入っていて、基本その何をベースに外貨を稼ぐのかっていうことで共同体受注を行うことで、空洞化していた人間関係共同体も戻るっていうね、

 実はヨーロッパでは、最初からエネルギー問題っていうのはエネルギーシフトだけの問題じゃなくて、元々例えば87年から始まったね、スローフード運動っていうのは、経済と社会、さっきの話、経済指標と社会指標を完全に結びつけるという試みだし、この20年のエネルギーシフト、エネルギーの共同体自治の動きも全くそういうものなんですよね。だからそこは解りやすいことを言うと、売れるから有機野菜を使ってブランディングするとか、法律が規制するから有害なものを使わないとかじゃなくて、いや仲間のために作ってるからいいものを作るしそういう努力してるからちょっと高くても買えますっていう、ある種の感情の働きと資本主義を結びつけるっていう動きで、エネルギーシフトに関わる共同体自治も全部そういうことでね、僕あるいは誰でも堀江さんのようなエリートがこれが一番いいんだと説得して、その何かをそのインプリメンテーションしたとして、実行したとして、それがうまくいかなかったら、堀江さんのせいになるじゃん。僕のせいになるじゃん、そうじゃなくて今の新しいリーダーシップっていうのは、ファシリテーションの能力で、基本それによって同じ風力発電と風力タービンを建てるにしてもね。俺たちがいろいろ考えて作っただから問題があればそれを俺たちの問題だから、つまり他責化できないっていうことで、自分たちで引き受けていろんな修正をしていくっていうね。そうするとそのプロセスでまた共同体自治ってみんな仲良くなっていくっていうね。これ仲良くするかどうかなれるかどうかっていうのをコントロールするのがファシリテーターの役割っていうね、それが今ヨーロッパでは標準で日本にはそういう人はいないしほとんどいない。

 

司会)ですね。大きな既得権益じゃなくても小さな共同体でそれに共感していくところからっていうことですね。

 

宮台)そうです。僕はね、気候変動問題が鍵になると思っていましてね。もうすぐチョムスキーとポーリーの「気候変動とグリーンニューディール」っていう本が出るので、これものすごい統計が満載の本でね、すごく参考になるんだと思うんだけど、まず気候変動懐疑論がデータで完全に反駁できる。しかしデータで反駁できるのはそれだけじゃなくてね、例えば、炭素税主義ってのは経済学者のほとんどの声なんですよ。政治的な規制じゃなくて炭素税でやろう。更に、炭素税をどんなにやってもCO2の削減には全く焼け石に水だってこともデータで証明される。

 

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