胸の痛んだ誕生日プレゼント
末娘の真理杏から、誕生日プレゼントを貰いました。
このプレゼントは、少し訳有りなプレゼントです。
毎週土曜日は、私達夫婦は教会のバンドの練習がある為に、店に着くのが遅くなります。その為、真理杏が開店する係です。
しかし、彼女は、遅刻が多くて開店が遅れる事がしばしば有りました。
その日も、何回も念を押して開店を頼みました。
私達のバンド練習も終わりを迎えた15時に、確認の電話を入れると、彼女は未だ家に居ました。本当なら店にいる時間です。
「直ぐに行きます」とLINEが来ました。
心配な予感は有りましたが、LINEで開店時間だけは守る様にお願いしました。
さて、私達が店に着くと、何と店は閉まっています。店の前で、幼馴染の正くんが待っていました。
私達は、慌てて開店しました。
まったく、いつ来るんだ?と、怒り心頭でした。
彼女は、なかなか来ません。
バックれたのか?
益々、怒りか増すと共に、情けなくなりました。
19時半⁉️
忙しい最中に、真理杏がやって来ました。
「一体何してるんだ‼️ 遅刻4時間半ってどういう事だ‼️」と怒鳴りつけて、早く働く様に促しました。すると彼女は「明日ディズニーに行くから、働かないって言ったでしょ」と言うではありませんか。
ココで私の堪忍袋の尾は、ブチブチっと切れました。
そして、そのタイミングで、「はい、プレゼント」と誕生日プレゼントを私に渡して来たので、「要らない‼️」と突き返しました。そして、カウンターの上に置いたプレゼントをバンと床に、払い落としました。
一瞬胸がチクっとしました。
真理杏は、直ぐに出て行きました。
ミンダは、私の行動に怒り心頭でした。
仕事も終わり、家に帰りましたが、ミンダとは話しません。真理杏は、明日ディズニーに行く友達の家です。
気まずいまま寝ました。
朝起きても、ミンダの態度は変わりません。私も、私の行動は、しょうがない、間違っていないと思っていました。
リビングに置いたままのプレゼントの袋が目に入りました。胸がチクチクしました。
こっそりとプレゼントを開けてみました。
中からは、私の好みを熟知した、高価な物が出てきました。
ソトのクッカーです。凝ってます。素晴らしい作りです。
それと、お酒を入れるスキットルです。欲しかったものです。
真理杏は、私の好みを誰よりも、ミンダよりも熟知しています。それどころか、私自身が気が付かない、私の好みを知っています。
素晴らしいチョイスです。
選ぶのに、時間がかかったでしょう。
胸が痛みました。
鼻の奥がツンとします。
勿論、彼女の行動は、ダメです。注意、教育しなければなりません。
しかし、この素晴らしいプレゼントは、彼女の愛です。
やはり、感謝です。
ステンレス製のスキットルです。
幸せを、噛み締めながら…








































