53日目④ (7月26日(水)) -入院2日目 / 手術日- | 人生、山アリ谷アリ洞窟アリ。。

人生、山アリ谷アリ洞窟アリ。。

人生ってホントわからない…。

7歳年下の彼との出会いと、備忘録的な日々のあれこれ。


 

2人で、結構長い間、ウトウトしました。

 

合間合間で、看護師さんや先生がいらして、

様子を訊いてくれたり、

あれを取り換えたり、これを量ったり…

とバタバタしていたので、ガッツリ寝る感じにはなりませんでしたがフッ

 

 

そうして、17時半には水分摂取の正式許可が出て、

18時半を過ぎた頃には、食事の許可も出ました。

 

勝手に水分を摂った頃には既に、

お腹が減った…と言っていたピラフさんでしたが…

 

リクエストを受けて買い出しに行きましたが、

結局この日、私がいる間は、

寝てばかりで、ご飯は食べませんでした。

(病院食は、この日はお休みでした)

 

 

あっという間に、

面会時間の20時を過ぎてしまいました。

 

手術当日とはいえ、終わっているし、

さすがに帰らないとダメだよな~…と思い、

帰り支度を始めると…

 

ピラフさんが、何か言いたげな感じで、

私の手を握りました。

 

でも、何も言わない。。

訊いても。

 

 

 

なあに??

なんでもない。

 

というやり取りが、

間を置きつつ、何度か繰り返された後。

 

私の再三の促しに折れて、

ピラフさんが言いました。

 

『寂しい』

 

完全に虚を突かれました。

それは想定してなかったお?

 

でも、本当に言いたいことは、そこじゃない筈。

 

『そういう話じゃないでしょ~??

 

『…怖い』

 

ああ。。

 

『不安…。すげぇ怖い…』

 

 

 

手術後すぐに、手術した右足より、左足の方を気にしていたピラフさん。

痺れがあって、時間と共に、取れるどころか、増す感じがあったそうです。

 

腰から下に丸太が2本くっついてるみたい、とも言っていました。

 

痺れに関しては、痛み止めを腰から入れているので、

それが強いとそういうことがあるという話は、先生からありました。

 

 

ピラフさんは、歯の麻酔ですらも経験がなく…。

 

ピラフさんが感じている痺れがどんなものかは、

ピラフさんにしかわからないので、

安易に想像して断定するつもりはないけれど。。

 

私だったらたぶん、

ああ、きっとそういうことだろうな、

と納得したんじゃないかな、と思います。

 

でも、ピラフさんには、何もかも初めての体験で。。

 

ましてや、大事な足。

 

このまま動かなくなったらどうしよう、という不安は、

私が想像するより、遥かに、遥かに大きいのだと、

この時、改めて思い知ったのでした…

 

軽く考えていたつもりはなかったけど…

 

わかってなかったな…

ごめんね。。

 

 

 

申し訳ない気持ちと共に、

ピラフさんの気持ちをきちんと受け止める為、

私はピラフさんに向き直りました。

 

ピラフさんは、うっすらと涙を浮かべているように見えました。

こらえてはいましたが。

 

 

泣かせてあげた方がいいかな…

 

 

ピラフさんの手を握りながら、

気持ちに寄り添う言葉と、

少しわざとらしく鼓舞する言葉を、

いくつか掛けました。


私の言葉に1つ1つ、

うん、うん、と頷き…

 

ピラフさんの両目から、涙が零れました。

 

『今日は気持ち悪いぐらい素直だな笑

 

『いつもそうだと助かるんだけどね笑

 

そんな軽口も叩きながら。

 

 

途中、看護師さんが来たりしたので、

その時は普通に対応しつつ。。

(そのタイミングで、左足の痺れの話をして、痛み止めの量を1段階減らして貰いました)

 

ピラフさんの気持ちが一区切りつくまで、

言葉を掛けたり、

ただ涙を拭ったり…

していました。

 

 

とはいえ、いつまでも居座るわけにもいかないので…

 

後ろ髪を引かれる思いを振り切って、

一区切りついたタイミングで、

心を鬼にするような気持ちで、病室を後にしました。

 

 

予め、

今日はLINELINEできないと思う、

と言われてはいましたが。。

 

その日、

病室を出てから、私が眠りにつくまで、

ピラフさんからのLINELINEはありませんでした。