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そろそろ、桜の蕾もほころんできましたね。
今週末には、見頃を迎える所も多いと思いますが、
生憎と天気は良くなさそうです。
今回の過去ログ再録は、２００４年に訪れた清水寺です。
何度も訪れている清水寺ですが、
やはり、桜満開の時期の混雑を考えると、
躊躇してしまいますね。
西国三十三所、第十六番札所である、
北法相宗（きたほっそうしゅう）本山、
名刹「音羽山清水寺」は、
ユネスコの世界遺産にも指定されている。
開創は、１２００余年前宝亀９年（７７８）。
霊夢により音羽山麓の滝のほとりにたどり着いた
奈良子島寺の延鎮上人が、
行叡居士より観世音菩薩の威神力を祈りこめた霊木を授けられ、
千手観音像を彫作し、居士の旧庵に奉ったのを起こりとするという。
予想はしていたもののかなりの人出で、
雨の降る中、拝観券を購入するのに１５分は並んで待った。
拝観券購入後すぐにある仁王門をくぐり、
視線をやや右手前方に向けると本堂が見える。
「清水の舞台」を有する本堂は、
ライトアップする白い光とそれを反射する桜花の淡い光、
降り注ぐ雨にけぶり、
壮麗かつ優美な姿を京の闇に静かに浮かびあがらせていた。
そして、目の前にある階段を上ると見える
「随求堂（ずいぐどう）」は江戸中期再興で、
衆生のどんな願いにもすぐに随って叶えてくれるという大功徳をもつ、
大随求菩薩（だいずいぐぼさつ）を祀る。
随求堂で行われている「胎内めぐり」は、
大悲母である大随求菩薩の子宮へ旅するというものだ。
左手に触れる数珠だけを頼りに暗闇を進むと、
小さな明かりに照らされた大随求菩薩を表す梵字
「ハラ」に出会う。
大勢で入ったはずなのに、仄かな灯りの下、
たった一人みっちゃんが私を待っていた。
振り向くと私の後ろには誰も続いていない。
少し広くなった空間に、二人だけで
「ハラ」の梵字が刻まれた石を見つめる。
一瞬にして訪れた静謐な時間と空間に、しばし心をハラの字に添わせる。
そして、また、二人で数珠だけが頼りの暗闇へ進む。
短くはあったが有意義な旅であった。
その後、経堂、舞台のある本堂へと進む。
舞台に迫る満開の見事な桜と、
遠くに広がる京都市内の夜景が
鮮烈な印象と共に目に飛び込んでくる。
視線を移すと、満開の桜と若葉の間に浮かび上がる「子安の塔」
人々の生活のある「動の光」と、
過去より越したる歴史建造物を浮かび上がらせる「静の光」
見事なコントラストを目に焼きつけ、
我々は更に桜を眺めつつ奥の院、音羽の滝を経て
仁王門へと戻ってきた。
強まっていた雨脚は徐々に収まり、門を出たときには雨は止んでいた。
私とみっちゃんの日ごろの精進が悪いのか、
それとも雨による清めだったのだろうか。
●清水寺
夜の特別拝観料大人４００円・小人２００円
●随求堂胎内めぐり
一人１００円
夜桜のライトアップは、寺社仏閣の雰囲気と相まって、
より一層幻想的な雰囲気を醸しています。
清水寺の春の夜間特別拝観は、３月２５日から行われています。
４月９日が最終日なので、もう間もなく終わってしまいますね。
受付は、１８時～２１時まで。
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