龍郷柄の大島 | 風が吹く日も、雨の日も

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着物と子どもと「おいしいは正義」の日々。街歩きや美術館なんかも好きです。

4月に二階堂ふみさんが「徹子の部屋」に出演された際に、素敵な龍郷柄の大島紬を着用されていました。

大河ドラマの撮影で奄美大島に行った時に誂えたそうです。

そのニュースを知り、番組を見た時に、私の中で龍郷大島の火が点きました。

(あかんやつです)

 

通販サイトで龍郷大島を探しまくり、色や柄と価格を比較検討し、イチオシの品を求めて渡り歩きました。

そして、ついに入手しました。

メルカリで買いました。

こちらです。

 

 

柄がでかい。

こんなに大きな龍郷は見たことがありませんでした。

龍郷柄の情報を調べると、割とネットに上がっている画像で見ることができるのですが、実際に売られているものでこの大きさはなかなかないです。

現代のセンスではちょっと躊躇するかもしれません。

 

私が見つけたのは古い龍郷大島を大きく仕立て直したもののようで、直しなしで着用できる寸法になっていて胴裏には継ぎがあたっていました。

綺麗な仕立てて、背中心の柄がよく合っていました。

 

 

ただ、大島にしては生地が薄く柔らかいのが少し気になり、「きっと生地が古いせい」と思っていました。

しかし、入手後にまたしつこく龍郷大島の情報をネットで検索してみていたら、下のような記事を見つけました。

 

廣田紬株式会社公式ブログ「問屋の仕事部屋から」良い大島紬の見分け方 基本編

 

この記事によると、龍郷大島は使われる糸が少なく設計されており、薄くて透けてしまう、廉価版大島になるそうです。

ということは、生地が古いから薄くて柔らかいのではなくて、これはもうそのように作られているということを理解しました。

耐久性には心配があるとのことでしたが、もともと古いものなのでその心配があると思っていました。

心配のもとは違いましたが、まぁ同じことなので、この大島は「着よう!」と思った時だけ登場させることにしました。

ただ、折角なのでまず一度は着てみたいと試着してみました。

帯、帯揚げ、帯〆がついたフルコーディネートでの購入だったので、そのまま着てみてかなりの満足感でした。

着てみたら、まぁ着れないこともないかなと思った次第。

セットされたいた帯がワインカラーのミンサー織名古屋帯で、こちらもよい買い物だったと思っています。

 

 

うーん、強そうな龍郷柄だ。

 

なくてもいいのに、時々このように「どうしても一枚は欲しいな~」みたいな病気が発症します。

これまでの既往症で言うと、

・宝尽くしの帯

・汕頭刺繍の着物か帯

(寛解していますが、未だに時々目を惹かれてます…)

 

発症してて治ってない(入手できてない)のは、

・伊兵衛織(もしくはざざんざ織)

・ハンドバーカーのナンタケットバスケット

 

今後来そうな気がなんとなくするのは、

・秋名バラの大島紬

 

織とか染めとか産地とか、着物の沼って深さと広さに果てがない・・・。