いろいろとユニークな人が周りにいまして、大阪高低差学会というものを運営している方々がおられます。
大阪は上町台地が真ん中らへんにあって、その一番高い場所が大阪城のあるところです。
その周りは低くなっている訳で、坂になっていたり崖になっていたりします。その高低差を楽しむのが学会の趣旨です。
私はつい最近まで、大阪にそんな高低差があると考えたことがありませんでした。
坂を登り下りしているのに、意識が向いていないとそこは平地と同じなんです。
急な坂が多い神戸に憧れていました。
最初に高低差をはっきり意識したのは、3年程前に大阪あそ歩という町歩きに初めて参加した時でした。
街は崖の高低差で分断され、その高いところと低いところでは生活や文化が違うということを知るのは新鮮でした。
大阪のいろんなことを知りたいと思うようになったのは、その頃からかもしれません。
面格子愛好会とかうどん友の会とかもあるし、マンホールやお城も愛好しています。
気づけば街は宝の山です。
なんでもないような日常のものに歴史があるのがたまりません。
さて、高低差学会です。
東京にはツリバチ状の地形を楽しむ東京スリバチ学会というものがあるらしく、ほぼ似た性質の会ということで今回は東京スリバチ学会の会長が来阪し、合同でフィールドワークをすることになりました。
高低差学会のフィールドワークはこれまでにも2、3度行われていましたが、いずれも私は都合が合わずに不参加で、今回満を持しての初参加となりました。
参加するともらえる缶バッジ。
スリバチ学会のももらえました。
参加費は、今回通る天王寺公園の団体入場料と保険代を含め、420円でした。
集合は天王寺公園の入り口前。
通天閣と大阪城が同時に見える貴重なポイントです。
天王寺公園に入って美術館の前の、動物園への階段の上からの風景です。ここは上町台地の西端です。
実は、動物園に行くには随分階段を下りなければなりません。
これが高低差だ。
河底池の渡り、茶臼山を上ります。
ずっと古墳だと言われていましたが、最近の調査ではそれが疑問視されています。
大阪の陣での古戦場跡であることは間違いありません。
ちなみに、大阪五低山のひとつでもあります。
そこからこの辺りにあったであろう和気清麻呂の水路掘削跡と思しきあたりを歩き、四天王寺へ向かいます。
丁度弘法さんの市の日で、境内には沢山の露店が並び、とても賑やかでした。
どうしても露店が見たくて列を離れ、いきなり迷子になって一時はどうしようかと思いました。
四天王寺を出て天王寺七坂を上り下りしながら、周辺のお寺や湧水跡を見学していきます。
大阪の清水寺とその舞台も見ました。
写真は、百貨店の大丸の方の信仰が厚い堀越神社の階段です。
お掃除のおばちゃんが、知らぬ間に多くの人に写真を撮られることになってしまいました。
こちらは安井の清水。
今はお水はもう湧いていなくて、井戸の近くに行くこともできませんが、子供の癇に効くと言われていたそうです。
こちらは玉出の滝です。
滝と言っても水が細く三筋流れて落ちているくらいですが、ここで滝行される方もおられるそうです。
フィールドワークのクライマックスは、この「グレートな階段」です。
お昼に集合して約4時間半、天王寺周辺をひたすら歩きました。
とてもとても楽しかった。
コース詳細などはこちらをご参照ください。→ATND:東京スリバチ学会&大阪高低差学会・合同フィールドワーク