絵羽模様の紬に、南風原花織の八寸名古屋帯を結ぶ | 風が吹く日も、雨の日も

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着物と子どもと「おいしいは正義」の日々。街歩きや美術館なんかも好きです。

 お祝いの席が終わった晩、不思議な寝方をしてセットされた髪型をなんとかキープしました。
 寝方を見た人がいたら、笑われてたかもです。
 いつもと違う寝方するとしんどいです。

 さて、翌日はある会を開催した後に、お世話になっている方の引越しお祝いパーティに行く予定になっていました。
 パーティだったので、髪型をキープしたのでした。

 その日のコーディネートはこちらです。
 汚れありで格安で売られていたアンティーク品で、絵羽模様の紬です。
 袖と上前の衿の二ヶ所に汚れがありました。
 でも、紬で絵羽って珍しいですよね! 本の中で女優さんが着てるのくらいしか見たことがありません。付け下げ風の紬、として売られていました。
 中古なのに裄が69cmか70cmあって、身丈もたっぷりでした。前幅が3cmくらい狭かったのですが、なんとか着れるだろうと購入に踏み切りました。たっぷり3ヶ月くらい見守った後のことでした。

 実際にものを見てみると、濃い藍色は綺麗だし、浅い色になっているところは正絹らしくつややかに光っていました。
 無地に近いのでなんでも合わせ易いのですが、見た目でもはっきり紬とわかる風合いなので、西陣の帯よりはこれかなと思い大城つや子さん製作の南風原花織の八寸名古屋帯を選びました。
 青いトンボ玉の帯留を、友達に戴いた真田紐の三部紐でつけました。

photo:01



 全体がよく見えないのでどんな絵羽かわかりにくいと思いますが、前姿で片方の肩辺りの色が薄くなっているのが見えると思います。
 市松ではないのですが、幅の狭い横段を互い違いにした絵羽になっています。

 写真ではこの三部紐の色がいつも変に写ってしまいますが、こんな複雑な色合いではないです。すっきり紺の真ん中に、黄色い線が入っています。

photo:02



 安くてかわいい簪を入手したので、その場で髪に挿してもらいました。
 この帯は本当に締めやすい帯で、一発でお太鼓が決まります。奇跡の一本という感じ。
 軽くて柔らかく、扱いが楽です。

 長襦袢は琉球藍絣に合わせて作ったものが水色で丁度よかったので流用しました。
 (長襦袢もそんなに数を持ってないのです)

photo:03



 琉球には狭い地域ですが多くの花織の技法があります。
 花織でいう花が織り出されていないので花織っぽく見えなくて、そう思わない方もいます。私も不思議な織柄だなぁと思います。
 でも、南風原花織で画像検索すると、わずかですが同じような織柄のものがありました。
 花織の花というのは、別の記事の花倉織の写真を見て戴けると判りやすいかなと思います。花倉織は、花織絽織が市松に並んでいます。

 この帯だと長方形に浮き出ているところを大き目の花と考えればいいのかなぁ。
 いつか、琉球の染織に詳しい方に訊いてみることにします。

【追記】
絵羽模様がよく見える商品紹介の画像がありましたので、載せておきます。
 
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