宝石や鉱石が好きで、鉱石図鑑を二冊所有してるのですが、「珊瑚めのう」という石の名前は初めて聞きました。
珊瑚が化石になって、更にそれがメノウ化した石だそうです。
太平洋で採れるもので、「コーラルアゲート」「フォシルコーラル」とも呼ばれ、漢字で書くなら「花宝石」。
花模様が浮き出ているのが特徴なので、名前に「花」がついているのだと思います。
メノウはいろんな色があり、珊瑚めのうも割ってみないとどんな色の花かわからないそうです。
私が出会ったのは、紫の地に白の花が浮き出ているものでした。
紫色というのは自然界では珍しい色だと鉱物図鑑で読んだ憶えがありました。
だから紫色のアメジストは珍重されるのだと。
長い時間かけて出来た珊瑚めのう、それも淡い紫の色を帯びて、風にそよぐように斜めに花が咲いていました。
鼈甲の枠にはまって帯留に加工されていたのですが、そのお店では石を使った帯留自体が珍しかったので鉱石の話でエキサイトしてしまい、また他にも珊瑚めのうの帯留はいくつかあったのですが色も柄もこの紫のものがダントツにきれいでしたので、きっと私の見る目がキラキラしていたのだと思います。
かなりの押し問答がありはしましたが、この帯留はウチにお嫁入りすることになりました。
枠が少し歪んでいるとのことで、削ってきれいにして納品していただきました。
珍しいものでもないようですが、私にとっては初めての市松の柄が入った三分紐をつけてもらいました。
この三分紐と帯留の組み合わせをどんな着物と帯に合わせるのかは目下思案中です。
帯留は使わない方もおられますが、カジュアルなものから立派な宝石まで様々あり、奥が深いものです。