自分の仕事が説明しにくい | 風が吹く日も、雨の日も

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着物と子どもと「おいしいは正義」の日々。街歩きや美術館なんかも好きです。

 たまにですが、仕事に関することで見知らぬ人からMixiのメッセージを戴くことがあります。
 「検索して見つけたのですが、エンジニアってどんな仕事ですか?」とか、そんなことですが。

 IT系のお仕事は使ってるのがコンピュータという高そうな怪しい箱だったり、プログラムっていうものの実体があまり知られていないせいで、妙に高尚なお仕事という誤解をされるケースが多いように感じています。

 「エンジニア」とか「システム」とか「設計」とか、そう言ったキーワードが強力なのかな。
 コンピュータ用のシステムを考えて作る仕事は専門技能ではありますが、たとえば商品開発とか、観光旅行の添乗とか、そう言ったことと較べて難しいとか高尚だとか言うことはないと思っています。

 どんな仕事でもそうかなと思うのですが、同じ業界の中でも「凄い!」仕事をしている人もいれば、「それで仕事になってるの?」という人もいて、仕事の規模もピンキリです。

 規模の大きい手の込んだシステムは確かに凄いのですが、実は下請けの小さな会社の努力の結晶かもしれないし、小さなシステムでも素晴らしい設計と製法の場合もあります。
 私がやってきた仕事は、大部分が企業内で使用するいわゆる業務システムなので、特に華やかでもないし、凄い技術が必要という訳でもなく、でも普通の技術やコミュニケーション能力があれば大丈夫という、フツーのお仕事です。

 むしろ、コンピュータを相手にしている時間が長いので、人間としてそれで大丈夫なの?と思ったり。
 実際には、他の仕事と同様に人とのコミュニケーション能力がかなり要求されます。
 座り仕事なので簡単に運動不足になります。
 事務仕事と似ていて、首とか手とかを痛めやすいです。(ちなみに私は頚椎のヘルニアを持っています)
 普段の座り仕事ですぐに体力は減退するので、たまに客先立会いとかで立ちっぱなしになると、簡単にへばります。
 残業多いから、精神的に病んだり人間関係壊れやすいです。(-。-;)

 システム・エンジニアを目指す人に、どんな風にこの仕事を説明すればいいのか。
 実は、あまりちゃんとした答えを持っていません。
 「忍耐力があれば大丈夫!」は、よく言うことなんですが。

 いかにも凄い仕事として憧れている雰囲気を持って訊かれることが多いので、その雰囲気だけでもう戸惑ってしまいます。
 知らない仕事に対しては、どうしてもそんな雰囲気を持ってしまうのでしょうか。
 夢を持ちたいからでしょうか。(なんか悲しくなってきたのは気のせいかな・・・)

 交流会や勉強会に参加して、いろんな社会人の方にお会いしますが、どの方に会っても凄い人に見えますし、高尚なお仕事をされているような気がします。
 たまに学生の方にお会いすると、そんなに早くからこんなところに参加するなんて!と、その意識の高さに感動してしまいます。
 要するに、誰にとっても「隣りの芝は青い」、他人は凄い人に見えるのだと思います。

 自分がこれから仕事を選ぶとか、今の仕事に見切りをつけて別の仕事を真剣に探すという立場に立たされたら、一体どんな基準で仕事を探したり選んだりするんだろう?

 今は職業選択が難しい時代ですね。
 自分が選んでも、自分でないものに選ばれなければどうにもならないこともあり。
 選び直したくなったり、選び直せなかったり。

 そんな中で自分を支えるものは、なんだと思いますか?
 自分の芯になるものを、持ってますか?
 仕事が見つかってから、それが出来るのもありですが。
 私の仕事を説明するより、訊いてきたあなたにそれを先に聞いてみたいのです。