NHKの大河ドラマで鹿児島の偉人西郷隆盛を扱ったものは数多くある.中でも,1990年の「翔ぶが如く」は西郷隆盛の生涯と幕末明治維新当時の厳しい社会情勢が詳細に描かれていて実に面白かった.時代考証が原口泉先生であったのが良かったのかも知れない.しかし,2018年の「西郷どん」についてはあまりにも演出や脚本が稚拙で,もの凄くつまらなかった.特に,薩摩方言には迫力が全く感じられなかった.大久保利通との衝突の場面は「翔ぶが如く」では実に繊細で気遣いの西郷・大久保両英傑の葛藤が詳細に描かれていたが,「西郷どん」では全くそういった配慮は見られなかった.鹿児島県民の多くは「西郷どん」の作者林真理子から心底悪意を感じたに違いない.
 扨て,2018年 1 月に鹿児島県枕崎市の 87 歳の丸谷さん夫妻宅の倉に西郷さんの肖像画があったというニュースが出た.

 

 

今まで,通例として描かれて来た西郷隆盛の肖像は弟慎吾と従弟大山巌の顔を合成して合作されたものであった所為で,どうしても違和感を拭い去れなかった.この肖像画のお顔を拝見すると私は本当に本人に近いような気がしている.司馬遼太郎の小説では当時の薩摩兵児から「うどめさあ」(目が大きいお方) と呼ばれていたという記述があるように,目がとても大きく描かれている.凄く凛々しい姿であるし,男女問わず一目おかれる存在であったような雰囲気が漂っている.
 また,窪田志一氏の「岩屋天狗と千年王国」によると,西郷家は16世紀に日本や海外で活躍した薩摩の英雄弥次郎こと岩屋梓梁の子孫であると記されている.岩屋梓梁については以前話題にした.

 

 

岩屋梓梁はその数代前にアラブから渡って来た異人「マホラム」の血を受け継いでいるとされている.そうすると,西郷隆盛にはアラブ系の人種の特徴である彫りの深い顔立ちをした日本人離れした雰囲気が漂っていたに違いないのである.上記の肖像画を見ると確かに眉は太いし,ある面ではサダム・フセインのような風格を思い起こさせるものがある.サダム・フセインの真の事績についても以前話題にした.

 

 

 世の権力に阿る根性の捻じ曲がった歴史専門の大学教授連中は西郷隆盛の肖像写真は全くないものとして扱っている.西郷さんが生前「写真は魂を吸われるので撮られたくない」と話したとされているが,そのエピソードは事実か?捏造ではないか?西郷さんの真の姿を世に広めないようにと裏で画策しているのである.岩屋梓梁に繋がるような史実や物的証拠は徳川時代から継続して悉く隠蔽抹殺廃棄されて来た.
 ところで,つい最近,Twitterの情報統制が緩くなった所為で多くの重要な情報が頻繁に出て来ている.次の写真はある方の投稿である.「タブー拾った」と題して写真だけを示してある.

 

 

この写真を見て嘘・偽物だと今直ぐに断定できるだけの状況下にあるかどうかである.現在,オルタナティブ歴史研究の愛好家達は江戸時代は我々が学校で習ったような丁髷帯刀武士,百姓町人,和風建築,藁ぶき屋根ではなく,現在と似通った洋服を着た人々で溢れ,洋風建築の建物が立ち並ぶモダンなものであったとしている.その証拠写真や論拠となる歴史資料の記述が毎日のように世界中で話題になっている.そうすると,この写真にあるような洋服に蝶ネクタイ,そして口髭姿の西郷隆盛肖像写真の存在を簡単には否定できないのである.若かりし頃の西郷隆盛本人である可能性は十分にある.歴史の真実は最早後の世において,人によって書かれた書物では十分に明らかには出来ない.荒唐無稽ではあるが,タイムマシーンを使って当時の日本を自ら訪れて見分しない限り,誰も歴史的事実を断定できないだろう.

文献
窪田 志一:岩屋天狗と千年王国 上下,岩屋梓梁顕彰会,(1987).