1990年代初頭の湾岸戦争を振り返ってみて思うことは,フセイン大統領の事績を再検証しなければならないということである.1990年代はマスコミ批判の機運は未だ今日のように高まっていなかった.インターネットがない時代であったので,大手マスコミとは異なる多くの情報を人々が得ることが困難であった.これまでマスコミが非難して来た政治家はほぼ全て善良なる人物であると私は今判断している.例えば,リビアのカダフィ大佐,イランのアフマディネジャド大統領,フィリピンのドゥテルテ大統領,ロシアのプーチン大統領,アメリカのトランプ大統領,ブラジルのボルソナロ大統領,鳩山由紀夫元首相など皆優れた政治家だ.
 生前,フセイン大統領は日本皇室の16菊花紋とイラクのイシュタル門の紋章の類似についてコメントしたらしい.日本との関係をその古い過去の歴史から深く認識していたに違いない.日本の皇室は古代ペルシャやアラブ世界と大きく関係している.このことは皇室の一部の御方も以前独自に研究されていた.メソポタミア文明やシュメール文明は古代日本と同じ痕跡を残している.
 911インチキ捏造テロによるイラク戦争を経て,フセイン大統領が逮捕されて後,裁判で発言する場面が以前テレビで放送されたが,彼の肉声は全くなく,憤りの姿だけを放映するに留まっていた.そして,裁判後死刑確定から僅か4日での執行であった.どう考えても,これはDS多国籍軍が多くを語らせまいとする策としか思えない.フセイン氏自身に語らせるとイラク側に理があることが世界にばれることを恐れてのことであろう.
 当時,金融業界でイラクは世界に先駆けて貿易取引の際に通貨としてアメリカドルではなくイラク独自の通貨「ディナール」を利用することを検討中であった.このことが世界金融権力の連中にとっては巨大利権の崩壊に繋がるとして憂慮していたのではないか?因みに,現在2022年7月時点でドル以外の通貨で貿易取引をしている国々はBRICS諸国を中心として漸く幾つか出て来た.フセイン大統領は先見の明が大いにあったとして称賛されるべきである.世界の基軸通貨の覇権争いの端緒をフセイン大統領が開いたということになる.
 ところで,イラクによる「クウェート侵攻」というのは正しい表現か?クウェートとはイラク側からの認識によると過去イギリスによって不当に割譲された地域であって,元々はイラクの土地であったという.その主張するところの本筋をテレビで全く放映することなく,一方的にイギリス・アメリカに利する内容に終始したのではないか.
 クルド人の正体とは?クルド人とは私が調べた限りユダヤ人であって,イラクに他国から移って来て住み着いた民族であるようである.「クルド人をイラクが迫害する」という内容をよくテレビ新聞で見聞きしたが,この表現もどうやら怪しい.逆ではないか?イスラエルに後から入って来たユダヤ人がパレスチナ自治区に住む人々を蹂躙する様子と似ているような気がする.
 また,湾岸戦争開戦の発端となった「クウェート人がイラク人に蹂躙された」とする少女の泣きながらのインタビュー映像は捏造されたものである.少女はアメリカに住むアラブ系の市民であり,クウェートには行ったことがないということが後で分かったのである.将に,これはテレビを使って人心を操作して戦争の機運を高め,武器弾薬を世界各国に売りつけるという国際金融軍産複合体の手口そのものである.
 以上のように,不幸にも命を落としたフセイン大統領やリビアのカダフィ大佐に私は称賛を送りたい.よくぞ利権に絡む破落戸連中の不条理な弾圧に耐え抜いて下さった.その生き様を見習い,私もこの退化した地球文明を前進させるべく奮起致したい.御二方には深甚より感謝申し上げ,御冥福を御祈りする次第である.