故城戸縁信氏はこの御神示「大宇宙の構成」の最初に「はじめに」として次の一文を載せている.
 「普通吾々は,三次元の天体が存在する宇宙しか知らないで,この宇宙が膨張するとかしないとか,どうでもよいことを論じ,それらの天体を以って宇宙の全てであると長年信じて来た訳である.ところが御講義(御神示)で説かれる大宇宙というのものは,大神様の御働きを始め,神々や諸霊の御働きを先ず説くものであることに,地球学との次元の違いを知らされるのである.それは,全てが生命の為のものであるからであろう.こうして大宇宙の構成を教えられると,地球人類の存在というものが,如何に低級な位置に在るかが解るのである.これを知らない多くの地球人は,科学の力で宇宙を征服するなどと大それたことを考え,思い上がって来たが,今こそ地球人類全てが宇宙学を学び,この増上慢の心を篤と反省すべき時である.」
 では,前回の続きを学んでみよう.

  大宇宙の構成  取次の神より (-続き-)

  大宇宙の一元の教

 無限億兆とも知れざる三次元天体が,無限に広がる大宇宙間に散在し,夫々の天体が天命に従いて運行し,無限の彼方へと進化の道程を歩みつつ有り.斯の大宇宙の根源は,時間的・空間的・次元的相対を超絶為したる絶対界なり.惟の絶対界の中心に向うに従いて明るさを増し,愈々豊かなる色採にて覆われ,其の中心は一大金色光明の世界なり.爾の一大金色光明の中心に御座しますは,萬神の仰ぎ奉る宇宙創造の大神様なり.惟の一大金色光明こそは,大宇宙の根源にして,全ゆるものの生まれる一大根源なり.力の根源なり.惟の一大金色光明の世界は無限に広がる世界なり.
 此の大宇宙に散在する無限億兆とも知れざる星々の一つとして此の力の及ばざるもの無きなり.更に此の力は深甚極微の世界にも及び,七次元なる神界より三次元なる物質界に至り,宇宙の無限の果てまでに及ぶなり.

  三次元物質界
 斯くして一なる大神様より発せらるる無限波動の一部を,三次元に鈍化調整して生ぜしが汝等の住む物質世界なり.此の物質世界は,物質と力,即ち物と法則因り成り,物は法則に拠りて支持され,法則は物質と共に在るなり.三次元物質界は,悉ゆる次元の中で,最も波動の鈍化されし相対的世界なり.

  四次元霊界
 亦,一なる大神様より発せらるる無限波動の一部を,四次元に鈍化調整為して生ぜしが,四次元の霊界なり.此の四次元霊界の実質は
その者の意識が即効的に表現さるる想念波動の世界なり.

  五次元
 更に,一なる大神様より発せらるる無限波動の一部を,五次元に調整為して生ぜしが五次元の世界なり.此の五次元にては,無限の愛や哲学思索の世界にして,精妙なる慈愛に充ちたる観念耳表現さるるよう仕組まれし世界なり.

  六次元
 更に,一なる大神様より発せらるる無限波動の一部を,六次元に調整為して生ぜしが六次元の世界なり.此の六次元にては慈愛と光明の充満為したる世界にして,尊厳なる精神波動耳表現さるるよう仕組まれし世界なり.

  七次元
 七次元は是無限の光明と偕*1に在る全き世界なり.

 是くの如く無限に広がりし大宇宙は,如何なる次元とても一なる大神様より発現為したる波動が,様々に変化し組み合わされ,一なる大神様より発祥せる法則の下に運行され,形成さるるものなり.
  昭和55年8月13日  神 示

*1 とも

縁信氏注=「一大金色光明の世界の中心」と言えば,何か限られた大きさの状態が何処かに存在し,そこに大神様が御座しまして,そこから光や波動が送られているように感じやすいが,そうではなく,「この一大金色光明の世界は無限に広がる世界なり」とあるから,大神様の御存在を,どこか厳かな特定の場所に御座りになって居られるような小さい御存在ではないと言うことである.無限次元の状態を地球上の限られた言語では表現できない訳であろう.

<解説> (Shinmoedake2011による)
・宇宙創造の大神様のお姿については以前このブログで話題にした.

 


波動の法則ではEHKO(宇宙の究極の意識と意思)はここ地球から数百億光年の彼方にあるとされている.このEHKOこそが宇宙創造神のことであり,関英男先生の解釈では宇宙情報通信エネルギーセンターである.
・この御文では四次元霊界が三次元世界よりも高い位置に在る様に表現されているが,別の御神示では「三次元よりも四次元は高いから霊界が根幹であると思うのは誤りである云々」とある.実際,霊界は上は天国下は地獄というふうに実に幅の広い世界なので,本来は我々が住む三次元世界とは単純に比較は出来ないと考えねばならない.
・この宇宙は多次元世界である.地球科学の極狭い視野で観測した宇宙などは真の宇宙の姿ではない.可視光線の狭小な周波数帯については以前このブログで話題にした.

 


 ところで,この御講義で七次元の世界まで御説明されたということは,取次の神様は宇宙創造の大神様の御側に居られ,七次元の世界から地球の様子を見ておられるということになる.三次元世界にいる我々地球の人間の多くが,いずれ四次元霊界に移行して,五次元・六次元・七次元と昇り大神様を御側から揃って仰ぎ見るという時が来るのは幾千億年後だろうか.

引用=城戸 縁信:大宇宙の構成,宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.96,(1981).