洗心常の心の7つの項目の一つには「宜しからぬ欲を捨て」とある.

 


この欲には性欲も含まれるだろう.男女問わず性欲についてはどうしても抑えきれない人がいるに違いない.個人的な事であって表に出せないもどかしさもあり,沸々と湧いてきて抑えきれない性質のものであると思う.
 ところで,生前性欲を抑えきれなかった人間が霊界でその欲を満たす為に,ある地獄で男女が入り乱れる様子を邪霊が語る場面がある.その内容を霊界通信で伝えてくれているので,今回はそれを示すこととする.

 霊界浄化通信 (補助器械と授諭者による)

 性欲地獄の背後邪霊 (平成2年5月17日受信)

 なまけ者を集めて牛耳り,一つの地獄を作っていたが,なまけ者は皆性欲が強く,男も女も性欲の固まりとなり,果ては互いの肉体を掻き毟り,大変惨たらしい姿となってしまっていた.この様な地獄を作っていた邪霊は改心の余地なく,抹殺になった.

 性欲の背後邪霊 (平成3年2月上旬受信)

 ある同志に憑いてその性欲を使って五感を支配し,その同志を攪乱して居た.一般的に早婚の人は性欲が強く,晩婚の人は性欲が弱いと思われがちだが逆で,性欲はどんどん表面に出せば欲はなくなり,どんどん隠し,鬱積させれば欲は募り,増大する.要するに「感覚」とは感情を覚ます事で,どんどん表出させて直視し,覚醒させる事が大事である.


 このように地獄では性欲を満たす為に体を弄り尽くし,遂にはその体がボロボロになるまで行い続けるという結果になった.欲を出し過ぎると身も心も滅ぶということである.この性欲地獄から抜け出るのに一体何年かかるだろうか.そして,巷に溢れる淫猥な映像や雑誌を使って背後で操って地球人類を誑かしている邪霊の存在も明らかとなった.こういった悍ましい存在がいるということを念頭に置いた上で,人々は性的欲求を満たす行為を為すべきである.なお,この理誌の注釈には「性欲地獄の惨状をそのまま表したような猟奇的殺人事件が時々報道されるが,正にその惨状は延々と続く地獄絵図の如き有様なのであろう.」とある.

 2つ目の邪霊は地上の人間に対して教訓めいたをことを述べている.こういった邪霊は改心すれば天に引き上げられる.
 嘗て,俳優の丹波 哲郎氏は霊界に関する多くの著書を残された.その中には「残存性欲」というイラスト入りの説明がある.生前は奥に潜む劣悪な品性,即ち,性欲を富や地位や教養で誤魔化すことが出来るが,死後はそれら全てが篩い落とされ,残存した性欲が剝き出しになり男女が戯れて乱れる光景が地獄で見られるという.
 最後に,御神示No.1「物質文明先行の誤り」では,我々地球人類は感覚的快楽だけを満足することに執着して,その奥にある精神的高揚を為そうと努力していない,と叱咤されている.

 


感覚的快楽とは正に性的欲求と繋がるだろう.性欲を抑えよとは人によっては大変な困難が伴うだろうが,精神的高揚が第一であるということを常に意識しつつ過ごすことが大事である.

文献
1) 城戸 縁信:霊界浄化通信,宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.216(221),(1991).
2) 丹波 哲郎:永遠なる霊の世界,徳間書店,(1983).