このシリーズは今回で5回目となる.これまでの4回を次に示す.

 

 

 

 

 

 今回も前回に引き続いて更に重要なことが多く述べられているので早速読んでみよう.

「物質文明先行の誤まり」 (取次の神より) -続き4-

 汝等地球人類は此処数百年間に物質科学の諸法則を発見為し,徐々に文明を高め来たるも,其の程度の緩慢なる発達程度ならば,其処に生ずる歪の程度も些少なるが,今日の発達の度合いは如何にも急激なり.此処数十年間に於ける地球先進諸国の科学技術の開発は人間精神を急激に退化の方向へ駆り立てしなり.其の理由様々有るも,其の基本となるもの左*1の如し.
 人間進化の一サイクルに苦痛の体験を必要と為す時期有りて,此の苦痛の意義を悟らざれば,人間の必要なる体験の道程を前進出来ざるなり.無論,此の苦痛と申す精神作用は本来無きものなれど,進化の必要上三次元及び四次元に其の存在意義を有するなり.
 今日,此の数十年間に於ける科学技術の発達を基盤と作す地球社会は,此の人間進化上必須なる苦痛より逃避せんとする方向に発達為し来たるなり.此の苦痛より逃れんことを人知が齎らせし文明の当然の代償の如く思い悦に入りたるは慢心も甚だしきなり.先進諸国の暮らしに用いる苦痛を除去,緩和為す一切の設備,乗物,各種医薬品等,亦,社会,家庭が齎す精神苦痛も然り.是くの如く人間の苦痛を除去為さんと図る物質文明は不良星界にては御法度なり.無論,物質を用いずして人間の苦痛を緩和,除去為す方法の内,人間精神の向上に寄与せんとする方向に向わん時此是と為すなり.
 然るに今日の地球文明は人間の感覚的快楽耳を追求為す方向に流れ,是を求めんが為に常に競争闘争を発こし,御法度の心を平然と起こして世を汚すなり.更に端的に申せば,汝等地球人類は,其の精神的向上の為に地球と申す宇宙間の牢獄に降ろされし者達なれば,文明の未発達なる星の社会に於いて修行為すが天則なり.
(続く)
*1 月刊誌「宇宙の理」は縦書きである.この「左」とは,このブログでは「下」となる.

<解説>
・地球人類はここ数百年間で物質科学の諸法則を発見し,徐々に文明を高めてきたがその程度の緩やかな発達ならば,そこに生じる歪の程度もわずかであるが,ここ最近の発達の度合いはかなり急激である.
・この数十年間の先進国の科学技術の開発は人間精神を急激に退化させる方向に駆り立てている.
・その理由は先ず,人間進化の1サイクルに苦痛の体験を必要とする時期があるが,此の苦痛の意義を悟らねば人間として必要な体験の道を前進できないからである.
・勿論,この苦痛という精神作用は本来は存在しないが,進化の必要上,現実世界や霊界にそれが存在する意味があるのである.
・今日,この数十年間に於ける科学技術の発達を基盤とする地球社会はこの人間の進化上必須の苦痛から逃げようとする方向に発達して来ている.
・この苦痛から逃げることが人の頭脳で齎された文明の代償として当然享受すべきことのように思い,単に喜んでいるようでは驕り高ぶりも甚だしい.
・先進国の暮らしに用いる苦痛を除去したり緩やかにする一切の設備・乗物・各種医薬品等のみならず,社会や家庭が齎す精神苦痛も同様である.
・このように人間の苦痛を除去しようとする物質文明は地球のような不良星においては存在してはならない.
・但し,物質を用いずして人間の苦痛を緩和除去する方法の内,人間精神の向上に繋がる方向に向かうならば,それは良しとしよう.
・ところが,今日の地球文明は人間の感覚的快楽だけを追求する方向に流れ,これを求めようとして常に競争心や闘争心を起こし,「洗心」の御法度の心を平気で出しており,世の中を乱している.
・さらに,ズバリ言うと地球人類はその精神的向上の為に地球という宇宙の中の牢獄に入れられた者達であるので,文明の未発達な星の社会において修行するのが天の定めである.

 以上,今回も本当に多くの重要なことが述べられている.そして,この御神示No.1シリーズの中で最も厳しい御言葉が連続している.特に,「苦痛を安易に除去するな」,「地球は不良星でこの宇宙では牢獄の如きものである」とは何と厳しいことか.確かに,地球の歴史を私が学校で習った限りにおいて振り返ってみると,戦争ばかりして来たという印象である.これでは地球より遥かに進んだ優良星界文明の宇宙人から叱咤,説教されるのも当然だと思う.厳しさの奥に大神様の大愛がある.

引用=城戸 縁信:物質文明先行の誤まり,宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.90,(1980).