読書キロク | 冬のひいらぎ 秋のかえで*shinkuのレシピ&ライフ

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久しぶりに本屋行ったー!

たとえば服とかのショップ入ると、欲しいものを選ぶよりも、店員さんが寄ってこないかとか、私の年齢でこのお店入っておかしくないだろうかとか、いろいろ過剰に考えてしまってものすごく疲れる。

その点、本屋は落ち着く…。

大好きだ…。

 

創元推理文庫の棚を眺め、新刊の平台を眺め、書店員さんのおすすめ手書きのPOPを見、時間を気にせず、ぐるぐる。

気になった文庫のタイトルを図書館の蔵書検索で検索、あるものは図書館で借りることにして、無いものを買うことに。

 

泡坂妻夫『湖底のまつり』

1980年初版。

私まだ生まれてないな。

ずーっと、読まないといけないなぁ、と思っていた本。

いろんなミステリ作家さんたちがいい作品だ、と書いているのを読んでいたので。

 

帯に芸能人の名前があっても惹かれないけど、好きな作家さんの名前があったら惹かれてしまう。

…けど、作家さんが「いい」という作品って、読んでいておもしろいというのも勿論あるだろうけど、書く側からの「巧いなあ」という評価も含んでしまうだろうから、純粋に読者としての評価とはなり得ないだろうな。

 

川でおぼれそうなところを助けてもらった紀子。晃二と名乗ったその人は翌日消えていた。

村の祭りに赴いた紀子は、晃二はひと月前に殺されたと聞き、愕然とする―。

 

なるほどなあ、そういうことだったのかー、と読み進めていくうちに謎が解けていく。

最後まで読んで、もう一度読み直してみよう、と思えた。

官能的で文学的で、だけど本格推理な構成であるところがすごい。

確かに、これは中高生の頃に読んでいたらものすごい衝撃だったかもしれない。

***

喜田みどり 『弁当屋さんのおもてなし ほかほかごはんと北海鮭かま』

 

よかった!この本、すきだ!

これと、続刊の『弁当屋さんのおもてなし 海薫るホッケフライと思い出ソース』が二冊並んで平置きされていて、この表紙に目を惹かれずにいられなかった。

裏を読んでみると、”おなかも心もいっぱいな、北のお弁当ものがたり!”とある。

1,2ページ読んでみて、嫌いな感じじゃない。通っている図書館蔵書にないことを確認したので、購入。

 

傷心状態のまま北海道に転勤したOLの千春。

凍える寒さの夜、仕事帰りにふとお弁当屋さんを見つけ…。

 

買って良かった!

ちょうど私も心が弱っているときで、このストーリーのあったかい雰囲気に惹かれた。

こんなふうな、ささやかな奇跡みたいな出会いなんてそうそうないけれど、でも、素直にいいなぁ、と思えた。

主人公の救われた気持ちを本の中で追体験できて、嬉しくなった。

 

そしておいしそうなお弁当の数々!

鮭かま、ザンギ。甘い玉子焼き。鱈と冬野菜のゆずあん弁当。

甘納豆の赤飯、食べてみたいなあ。

もちもちの白米!白米万歳 笑

昆布マヨ辛子のおにぎり、山わさびのおにぎりとか。ああ、字面だけでたまらない…。

 

読み終えて、

「続き読みたい!一緒に買ってくればよかった~!!あー読みたい!」

と思い、翌日本屋へ走り、すぐさま購入↓

喜多みどり『弁当屋さんのおもてなし 海薫るホッケフライと思い出ソース』

 

千春、ユウ、熊野店長に黒川さん…。

千春がほほえましくてかわいい。黒川さんいいキャラしてるなぁ。

おなじみの登場人物に色がついてきて、さらにおもしろくなっている。

思わず吹き出してしまう場面が前作より多くなっていて、思わず「ふふっ…」と、ときどき吹きだしながら読んでしまう。

その声だけが聞こえていて、私の姿がちょうど見えないところにいたしゅうと夫がときどき笑い声を漏らす私に反応し、

しゅう「かぁか…?何してるん?」

夫  「本読んでるんじゃない?」

私  「そうー。かぁかが何もしてないのに笑ってたらおかしいやろー」

夫  「いや、shinkuちゃんは何もしてなくてもたまに笑ってるよね」

 

!?

え、変な人みたいやん…。(確かに、思い出し笑いで急に一人で笑ってるときあるわ)

 

まず表紙のホッケフライ。

ホッケのフライなんて食べたことない。

揚げ物は苦手だし、ましてお弁当屋さんの揚げ物って、べたべたしてるイメージだけど、くま弁の、ユウの作るものは絶品なんだろうなぁ~。

お花見しつつのジンギスカン、は『動物のお医者さん』でも見た気がするけど、北海道ではメジャーらしいね。修学旅行でサッポロビール工場?で食べたきりだな。外で食べるの楽しそう。

 

千春とユウの関係も気になりつつ、ときどき吹き出しつつ、の第四話姫竹花籠弁当は、最後、泣けた…。

お弁当を広げる登場人物たち、空の色、まわりの景色が、すらすらと思い浮かんで。

このときの私の心理状態の、心のどこかにさくーっと刺さってしまった。

 

このシリーズ、これで終わりかなー。

このまま終わってもいいけど、続きが出れば是非読みたい。

 

この人の書く文章、ストーリー、好きだな。

他の作品も読んでみたいな。

***

柚木麻子『ランチのアッコちゃん』

 

表紙のお弁当と帯に惹かれて。

上記の弁当屋さんのおもてなしと一緒に買った。

なんだろ…、心も弱ってたけどおなかもすいてたんかな、このとき…笑

 

よく知らないけど、3年まえにドラマ化かなんかされた?シリーズらしい。

 

とっても読みやすかった。

展開、ストーリーが漫画的でもある。軽快で、爽快。

三話と四話は直接アッコさん関係ないけど、でも最後の話、主人公・玲実の前向きさに、いいなぁ、と思えた。(結局は、ちゃんと受け止めてくれる理解力ある社長だったからこの話が成り立ったのだけど…)

現実はもちろん、こんなポジティブで、ぐんぐん進んでいける人間や環境であることなんて不可能なんだけど、明るさとか元気って、大事だなぁ…となんか、素直に感じた。

 

仕事して自活しているって、当たり前のことをできていることが羨ましい。

最近はまた焦燥と葛藤と不安でもやもや思い詰めたり悩んだり考えたりする日々。

今まで、嫌なこと、苦しいことから逃げ続けてきて、現在の生活に至って、それなりに安定して生きているのだけど、それは自分一人では得られなかったもので、家族のサポートがあったからこそこの生活がある。

私の目標は、だれにも頼らずに、一人で強く生きていくことだったんだけど。

結局自分では何もできない。弱くて歪んでいる。と再認して落ちこむ。

 

読書はいいね。頭の中の、いろんなこと考えるスペースを活字でいっぱいにできるし(本の内容によるけど)昂揚感とか、ふわふわプラスの感情をもって来てくれる。

 

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