抜けるような青空の下で咲き誇る

満開の桜の花の色が

 

今もはっきりと目に浮かぶ、

卒業式のあの日・・・。

 

 

卒業証書を手にして

講堂を立ち去ろうとした瞬間、

 

ふと後ろを振り返ったら、

 

去りゆく私たちを見つめながら

拍手で送り出してくれている

先生の姿が目に入りました。

 

いつもと違い、

正装している先生の姿を

見つめ返すのが

なぜか切なく、悲しくて・・・。

 


 

 

厳しい時もあったけれど、

何度も叱られたけど、

 

いつも自分のことを思ってくれていて、

 

人として、

自分がこれから進んでいくべき道を

教えてくれた・・・。

 

暗く荒れた海を航海していく船に、

その行くべき先を示す

灯台のように・・・。

 

 

そんな

 

「恩師」

 

と呼べる先生に

出会えた人は幸せですよね。

 

 

 

ちなみに、

 

孔子は「論語」の中で

「師」について

このように語っています。

 

「私は三人で行動したら、
きっとそこに自分の師を見つける」

 

彼が見いだす「師」とは

一体どのような人物だったのでしょう?

 

 

・・・と、それはさておき、

 

皆さんは

 

「3年B組金八先生」

 

というドラマを覚えていらっしゃいますか?

 

 

主人公の坂本金八先生を

武田鉄也さんが演じた、

 

1979年から2011年までの

32年間にわたって、


計8シリーズと12本のスペシャル版が

放送された

 

日本の学園ドラマの金字塔

 

とも言われる

テレビドラマシリーズです。
 
今回は、このドラマの中で、

金八先生が生徒たちに贈った

 

人としての生き方を説く、

 

厳しく、優しく、温かい言葉を

ご紹介していきます。

 

 

 

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「生きるというのは、

人に何かをもらうこと。

生きていくというのは、

それを返していくこと。
忘れないで下さい」

(ドラマ「3年B組金八先生」 / 坂本金八)

 

 

人は決して一人では

生きてはいかれないもの。

 

だから、

 

誰にも頼らず生きることなんて

はじめから目指さなくていい。

 

だけど、

 

人から何かをもらったら、

決して忘れないこと。

 

 

そして、

 

自分が誰かに何かをもらったら、

 

今度は自分が

誰かに何かを返していく。

 

必ずしも、

自分に何かをくれた、

その人に対してではなくても、

 

何かを誰かに、

世の中に、

 

返していくこと。

 

 

そうやって

何かを与えることができる人間に、

あなたにもなって欲しい・・・。

 

誰かと、手と手を取り合って、

豊かな人生を歩んでいって欲しい・・・。

 

 

そんな

 

「師」

 

としての思いが込められた

この言葉を胸に、

私たちも人生を歩んでいきたいですね。

 

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「道はいくらでもある。

でもな、逃げ出せば

道は1つしかない。

 

逃げ道

 

という道だ」

 

 

その気になれば、この世には

いくらでも生きる道はあるのでしょう。

 

そこには、

裏道も抜け道も、

 

そして逃げ道もあるのでしょう。

 

 

それでも、

そんな道は選ばずに、

 

いつでも

日の当たる道のど真ん中を

胸をはって歩いて行きたいですよね。

 

 

たとえその道を進むには、

さまざまな苦難を乗り越えていく

必要があったとしても、

 

 

「努力をせずに

欲望を満たそうとする。

そんな人間には、

どうかならないでください。

 

いや、そういう人間を

どうか憎んでください。

 

努力する人間を心から

どうか愛しいと思ってください。

 

そして不正を許すな。

 

苦しむことを

どうか愛してください」

 

 

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「これから始まる暮らしの中で

誰かがあなたを愛するでしょう。

 

だけど、私ほどあなたのことを

深く愛したヤツはいない」

(海援隊/「贈る言葉」より)

 

 

出会いがあれば、

それと同じだけの数の別れがある。

 

それは私たちが

この世界を生きていく上で、

受け入れざるを得ない

宿命の一つでしょう。

 

 

どんなに愛した相手とも、

思いをかけた教え子たちとも、

 

お別れの日は

いつか必ずやってきます。

 

 

自分のもとを離れて旅立っていく、

 

これから

遙か長い人生を歩いて行く

 

若者たちに、

 

人生という道の

先を歩いてる自分が

 

万感の思いを込めて贈ることができるもの。

 

決して朽ち果てることなく

永遠の価値を保つことのできるもの。

 

・・・それは

 

「言葉」

 

なのかもしれませんね。

 

 

彼が愛する者に贈った言葉は、

 

既に大人になった私たちにも、

人生の生き方、歩き方を

あらためて教えてくれている、

 

忘れてしまうには惜しすぎる、

きらめくような言葉ばかり・・・

 

ですよね。

 

 

「心の中の自分の神様と、

しっかり

これから話していきなさい。

 

私はこれでいいのか、

こういう生き方は間違いないのか、

神様とお話しなさい。

 

それが

自分を作っていくということです。

 

それが

大人になっていくということです」

(ドラマ「3年B組金八先生」 / 坂本金八)

 

 

「師」の教えを胸に、

 

私たちも

しっかりと自分を作って、

 

人として進むべき道、

正しい道を

 

これからも歩んでいきましょう!!


 

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【贈る言葉】

「これから始まる暮らしの中で

誰かがあなたを愛するでしょう。

 

だけど、私ほどあなたのことを

深く愛したヤツはいない」

 

 

1979年11月にリリースされた

金八先生第一シリーズの主題曲です。

 

いまだに卒業式の定番ソングとしても

使われている名曲です。

 

思い入れのある方も、

ちゃんと聴いたことはない方も、

 

是非どうぞ。

 

(注:動画の前半は武田鉄矢さんのMCで

曲は3'04"あたりからです)

 

(注記)

この記事は2019年3月15日に公開した記事を

加筆/修正したものです。

 

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【こちらの記事も是非どうぞ】

人として・・・ / 「3年B組金八先生」の世界 II


人に優しく・・・ / 高倉健の世界 II

 

【その他の名言記事へのアクセスは】

ここからアクセス!/過去の名言集記事 (# 211~# 220)

 

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「師」について、孔子は言いました。

 

「我れ三人行えば必ず我が師を得。

其の良き者を択(えら)びてこれに従う。

其の善からざる者にしてこれを改む」

(『論語』より)


(現代語訳)

私は三人で行動したら、

きっとそこに自分の師を見つける。

善い人を選んでそれに見ならい、

善くない人にはその善くないことを

わが身について直すからだ。

 

 

優れた者は、

どんな人を師としても学ぶことができる。

 

 

「こんな人から学ぶものなど無い」

などと言う前に、

 

「自分はその人から何を学ぶことができるか」

 

そう考えなさい。

 

そうすれば、

誰からでも学ぶことはできる。

 

・・・とのことです。

 

 

それでもやっぱり、

「師」は優れた人格で、

 

自分に進むべき正しい道を示してくれる

存在であって欲しいもの

 

・・・かもしれませんね (笑)。

 

【ドラマの中で金八先生が歩いていた荒川河川敷の土手】