何をするにしても準備というものは
大切なものですよね。
結果を出したい、失敗できない、
大切な場面に向けて、
私たちがまずできること、すべきこと
それは準備を万端に整えること。
成果を上げる人ほど準備を大切にして、
「満を持して」仕事に臨みますよね。
私たちも常にそうありたいものですが、
この
「準備を万全に整えて待機すること」
を意味する
「満を持す」
この言葉の語源は、
紀元前91年頃に中国の歴史家
司馬遷によって編纂された歴史書
「史記」
によるものだそうです。
その語源とは・・・。
【司馬遷の故郷 中国韓城市】
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「満を持す」
それはこの人の仕事に対する
姿勢から感じることのできる
言葉かもしれません。
「準備というのは、
言い訳の材料と
なり得るものを排除していく。
そのために考え得る
すべてのことをこなしていく」
(イチロー)
野手の間を抜く芸術的なヒットも、
フィールドを風のように走る走塁も、
手品のような華麗な守備も、
矢のような送球、あのレーザービームも・・・
全ては考えられる全ての準備をした結果。
「満を持して」
自分のすべきことをした結果だった
ということですね。
ただし、
満を持すこと、
それは彼にとっては特別なことでは
無いようです・・・。
「特別なことをするために
特別なことをするのではない、
特別なことをするために
普段どおりの
当たり前のことをする」
彼が私たち見せてくれてきた
数々のスーパープレーも、輝かしい記録も
彼にとっては全ては
「普段通りの当たり前のこと」
をした結果。
そう言い切れるまで、
練習を繰り返し、
完璧な準備を重ねた結果だった。
これは、
私たちが仕事をしていく上でも
取り入れていくことのできる
考え方かもしれませんね。
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それでも、
どんなに準備を重ねたとしても、
全てがうまくいくことなどないし、
うまくいき続けることも
ありえないもの。
誰にでもうまくいかない時はあるし、
失敗は付きものです。
彼にだってそんな時はあります。
そして彼は
こんなふうに考えるそうです。
「僕はいつも
一生懸命プレーしていますが、
今日はよい結果が出なかった。
でも、だからといって
後悔もしていないし、
恥ずかしいとも
思っていません。
なぜなら、
できる限りの努力を
したからです」
どんな時でもしっかりと準備し
できるだけのことをし続ければ
それでダメなら仕方ない。
後悔はない。
「自分を客観的に見て、
やるべきことをやります。
それは、どんなときにも
変わらないものなのです」
どんな時も変わらずにやるべきこと、
それは、
自分がやるべきこと・・・。
「期待は
いくらかけてもらっても
構わないんですけど、
僕は僕以上の力は
出せないので、
自分の力を
目一杯出すしかない
ということですね」
大切なこと。
それは、
準備を重ねて、
自分の力を出し切ること。
自分がやるべきこと、
自分ができること
それを目一杯やること。
ただそれだけ。
それでダメならごめんなさい。
そう考えれば迷いも不安もない。
だから、
「何かをしようとした時、
失敗を恐れないで
やってください。
失敗して負けてしまったら、
その理由を考えて
反省してください。
必ず将来の役に立つと
思います」
失敗したとしても
それを教訓とすれば
それは将来の役に立つ。
つまり、
それを活かしていける者にとっては
「失敗などない。教訓があるのみ」
私たちも、
そんなすがすがしさを持って、
迷いも不安も後悔もない、
そういう仕事を重ねていきたいですね。
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失敗を恐れないこと。
当たり前のことを
目一杯の力でやり続けること。
そして
「満を持して」
といえるだけの準備すること。
そういった、
誰にでもわかるような理屈を
ひたすら実行し続けること、
それこそが、イチローの
プロとしての仕事の流儀であり、
結果として、
途方もないような
成果を生み出していく・・・。
私たちも学び、
そして取り入れていくことのできる、
シンプルだからこそ
常に心がけているべき、
成果を上げる仕事の流儀。
・・・そう言えそうですね。
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「満を持す」
この言葉は、
史記の中の「李将軍列伝」の中にある
「弓をいっぱいに引き絞った状態で待機する」
という表現が語源だそうで、
「満」
は、いっぱいになることを意味し、
ここでは弓をいっぱいに
引き絞った状態を指し、
「持す」
は保つや持ちこたえることを意味する
ということで、これが
「準備を万全に整えて待機すること」
という意味に使われるようになったそうです。