人が自分に何かしてくれた時、
それをあたり前のように
思ってしまっているご自分に気づくこと、
ありませんか?
いつも一緒にいる、
大切な人たちに向けてこそ、
日常そう考えがち・・・
そんなことないでしょうか?
・・・
なにをかくそう、私もそうです。
でも、
「人があなたのために働いてくれること。
何かをしてくれること」
それは当然に見えて、
実は全く、
当然のものではないのかもしれません。
あなたも
ご両親、配偶者の方、お子さまたち、
さらには
同僚や部下の方たち、
ご近所の人たち、
身近の人々への思い。
もう一度見直してみませんか?
この人のように・・・。
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疾(はや)きこと風の如く、
徐(しず)かなること林の如く
侵掠(しんりゃく)すること火の如く、
動かざること山の如し。
今回は、
からの完結編です。
孫子の兵法
「風林火山」
の旗をかかげて
戦国の世を駆け抜けた武田信玄の
人への思い、
そして
彼の人生にまつわる影
を通して、
私たちの人生を
よりよくするために必要なこと
を考えていきたいと思います。
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【 Part.4 【山】/ 愛 ・ 人への思い 】
渋柿は渋柿として使え。
継木をして甘くすることなど
小細工である。
「勇将の下に弱卒なし」
優れたリーダーのもとには、
優れた部下が集まるもの。
世にいわれる、この例えの通り、
戦国最強
と言われた武田軍団。
その無敵さ、無双ぶりは、
信玄の天才的、圧倒的な実力も
さることながら、
有名な
「武田二十四将」
をはじめとする強力な家臣団あってこそ・・・
とも言われていますね。
しかしながら、
完全無欠な部下など
信玄の時代にも、
今の世ににも、
待ち望んだところで、
そうは、たくさんいないもの・・・。
人を見る時、あなたもつい、
相手の欠点、
相手が持っていないもの、
ばかりに目が行っていませんか?
相手を変えようとしていませんか?
家臣の短所は、
それを承知の上で
無理に直させようとせず、
長所をみて人を採用し、
適材適所で人を使っていった、
信玄のリーダーとしての
包容力。
私たちも見倣い、
取り入れていくべきものかもしれません。
人は城、
人は石垣、
人は堀、
情けは味方、
仇は敵なり
この言葉も、
信玄の有名な言葉なので
ご存知の方も多いかもしれません。
実は信玄は、
家臣の一人が死ぬことさえ
強烈に嫌がったと言われています。
また、
信玄はよく護摩堂にこもって
護摩をたいたそうですが、
その時、
家臣団の一人一人の名をあげて
「無病息災」
を祈ったという話も伝えられています。
「勝利は五分でいい」
前回の
の中の
【 Part 3.【火】/ 戦い そして 智略 】
で御紹介した、
信玄のこの考えは、
「部下は一人も死なせたくない。
五分の勝ちでいいから、
生きて帰ってこい」
家臣たちに対する、
そういう願いからも
きていたのだと思います。
人に対する思い。
敬意、
いたわり、
そして、
感謝
強力な家臣団を束ねた信玄の、
強力なカリスマ性の原点
それは、
信玄の家臣たちに対する、
人としての優しく温かい思い
それも大きな要素の一つ
だったのかもしれません。
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【 Part.5【影】/ 人生】
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
孫子の
「風林火山」
の兵法論には、
さらに続きがあります。
難知如陰
動如雷霆
知りがたきこと陰の如く
動くこと雷霆(らいてい)の如し
(現代語訳)
どのような動きに出るか判らない
雰囲気は陰のように、
動く時は雷のように。
難知如陰は其徐如林、
すなわち
「知りがたきこと影の如く」は
「徐(しず)かなること林の如く」と、
動如雷霆は侵掠如火、
すなわち、
「動くこと雷霆(らいてい)の如し」は
「侵掠(しんりゃく)すること火の如し」と、
意味的に重複する部分が
多いと考えられて、
旗印からは割愛され、
最終的に
「風林火山」
の旗印となった
といわれているようです。
2万人を超える
戦国最強と言われた軍団。
120万石と言われる領土と富。
家臣団や領民たちからの敬意と忠誠。
この世の全てを
手に入れていたかのような
信玄ですが、
彼が家臣団や領民たちに見せた
温かい思いとは裏腹に、
信玄は、
実の父を国から追放し、
実の長男を自害させました。
そして自分自身も、
都への上洛を目前にして病に斃れ
無念の最期を迎えたのです。
強い光には
強い影が伴う。
光と闇、
陰と陽、
+と-、
磁石のSとN、
そして
男と女
相反し、
しかも釣り合う存在が
常に併存する。
それがこの世界の真理。
そういうものかもしれません。
だとしたら、
信玄自身の言う通り、
やはり
「五分の勝利でよしとする」
それこそが、
その行動力と覚悟、
力と智略、
そして
人への温かい思い
とともに、
颯爽と戦国の世を駆け抜け、
そして、
その亡き後、
450年後の世界を生きる
私たちにまで
生き方の見本を見せてくれている、
武田信玄
というひとりの偉大な人物から
私たちが学ぶことのできる
人生の必勝哲学
・・・なのかもしれませんね。
【大河ドラマ/ 「風林火山」オープニング曲】
2007年1月7日から12月16日まで放送された
46作目のNHK大河ドラマのテーマ曲です。
「風林火山」の旗の下に
戦場を駆け巡る武田軍団を
イメージさせてくれる名曲だと思います。
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