瀬を早(はや)み 岩にせかるる
滝川(たきがは)の
われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ
崇徳院
(川の流れが速く、
岩にせき止められた急流が2つに分かれる。
それでもその流れはまた1つになるように、
愛しいあの人と今は分かれても、
いつかはきっと再会しようと思っている)
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この歌は、崇徳院が
1150年に藤原俊成(しゅんぜい。定家の父)
に命じて編纂させた
「久安百首」に載せられた一首です。
百人一首の中でも、
特に人気の高い歌のひとつなので、
ご存知の方も多いと思います。
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出会いと別れは表裏一体。
人生には、
出会いと同じ数の別れがあります。
それは誰のせいでもない、
この世の摂理。
大切な人に会えなくなって、
心の中の時計が
凍りついてしまったとしても、
それでも明日は来るのです。
悩んで立ち止まっていないで、
目の前の現実を受け入れた上で、
人生を精一杯の力で前進していけば、
きっといつかどこかで、
また会える日が来る・・・。
私たちの中にもある、
そんな前向きな思いと、
この歌に込められた、
「運命に割かれても、
どんな障害を乗り越えてでも、
必ず再び逢おう」
という
激しく燃えさかる情熱、
そして
強烈な決意。
それらが共鳴して、
この歌を
850年以上の時を経た現在でも、
私たち日本人の心をとらえる
永遠のラブソング
としているのでしょう。
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850年のこの思い、
もしかしたら、
こんな風に解釈すると、
私たちに、
違う形の希望
もくれるかもしれません。
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人生という激流の中で・・・
背負わざるをえなかった
様々な状況によって、
いつの間にか、
自分が進んでいる時の流れと、
自分が描いた理想や夢は、
別々の方向に進んでいって
しまっているかもしれない。
それでも、
今この時は自分が過去に描いた
理想の未来ではなかったとしても、
夢を捨てずに、
その夢を強く持ち続けていれば、
その思いと共に、
情熱と決意をもって、
その時を進み続ければ・・・
人はいつか、
自分が描いた理想の未来と再会できる。
理想の未来を実現できる。
そう、
夢を持って立ち上げた会社を
倒産させながらも、
自身の描いた夢を追い続け
とうとう自分の理想通りの
「夢と魔法の王国」
を作り上げた
ウォルト・ディズニーのように。
オリンピック連覇の夢を追いながら、
その直前に選手生命すら危ぶまれる
大怪我を負い、
「夢は絶たれた」
誰もがそう思った環境の中、
不屈の闘志で夢を成し遂げた、
羽生結弦選手のように。
他にも、
スティーブ・ジョブズ、
ネルソン・マンデラ
エイブラハム・リンカーン、
・・・
時代も業界も問わず、
多くの人物が、
「逆境を乗り越えて夢を実現」
という、
人生の逆転劇を
私たちに見せてくれています。
そうです。
もしもあなたが今、
夢と違う道を進んでしまっていたとしても、
この先の時で、
夢との再会
は可能なのです。
だから、
今がもし、
自分が過去に描いた
理想の未来ではなかったとしても、
いつの間にか、
夢は自分から遠く離れてしまった
ように見えたとしても、
「われても末に 逢はむとぞ思ふ」
そう念じて、
今できることに
全力で取り組みながら、
力強く時を進めていきましょう!!
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