熱のあとに | 映画感想 すぐ忘れちゃうのでメモ

映画感想 すぐ忘れちゃうのでメモ

映画のためになるべく映画館で見ます
リピートも大切な要素なので2回目以降の
感想も記載しています。
とはいえ物忘れが激しい自分のための備忘録
偏った稚拙な表現をお許しください。

山本英監督

イ・ナウォン脚本

橋本愛主演、仲野太賀、木竜麻生、水上恒司ほか

 

愛に飢えた園田沙苗は、ホスト望月隼人を失うのを恐れ

刺して殺人未遂を犯してしまう。沙苗は服役し第二の人生を歩もうと

母親のすすめでお見合いし、小泉健太と出会う。

意気投合した2人は結婚し、長野のペンションを改築し移住する。

とても親切にしてくれている隣人足立よしこが、

沙苗の過去をよく知っていて隼人の元妻で子どももいることを告白される。

 

沙苗の動き出した時計はゆっくりと戻っていって・・・

 

新宿ホスト殺人未遂事件をモチーフにした作品という宣伝コピーでしたが

主人公の設定がそれで、ストーリー自体は事件録ではなくほぼ無関係です。

 

日本は銃社会ではありませんので、基本は毒殺か刃物による刺傷が

物語の中心になることが多いです。確実に殺すことがわかりにくいので

刺されたまま歩いたり、なんかそれっぽいせりふを長尺で話したりするのが

アメリカ映画の銃でズドンとは違う特徴でしょうか。

 

それでいてホストって職業がもつ世間の偏見というか

私もあまりいい印象はないので、主人公について感情がプラスもマイナスも

共感できなかったです。

そうなると健太のポジションが肝になるのですが、

どうして主人公を愛することになったのかという描写が甘くて

仲野さんはとても魅力的で好きな俳優ですが、本作ではイマイチでした。

下手というより、なんかストーリーに釈然としなかったので、

沙苗のハグから別れを告げるというシーンも名シーンですが、

終わってみて・・・という感じです。

 

とはいえ、もし自分が誤って罪を犯してしまったら、

その後の人生をどうあるべきか。と考えると

思いどおりとは異なる愛情を押し付ける家族より、

お金によって限定的でも寄り添ってくれるホストを頼りたくなる

そういう側面もわからなくはないのかもしれません。

そして無償の愛を与えてくれる存在を、

あの沙苗の状態にもし自分がなったら気付けないことも

ありうるのかなとも思いました。