緑の夜 | 映画感想 すぐ忘れちゃうのでメモ

映画感想 すぐ忘れちゃうのでメモ

映画のためになるべく映画館で見ます
リピートも大切な要素なので2回目以降の
感想も記載しています。
とはいえ物忘れが激しい自分のための備忘録
偏った稚拙な表現をお許しください。

ハン・シュアイ監督・脚本

ファン・ビンビン主演、イ・ジュヨン、キム・ヨンホ、キム・ミングィほか

 

世の中に抑圧された一人の女性と自由に生きる破天荒な女の友情物語

中国出身のジン・シャは仁川国際空港の保安検査員をしています。

ある日、緑色に髪を染めた不思議な女性に出会います。

彼女は麻薬の運び屋でした。

ジン・シャは永住権を得るお金のために

韓国人と偽装結婚をして韓国で働いています。

その夫はDV男で毎夜暴力を振るわれていました。

その夜もDV夫にレイプされていましたが、

緑の女性が首を絞め、ジン・シャも殴り倒し、二人で逃亡。

ホテルで二人は愛を確かめあいます。

二人がバイクで逃走するシーンは本作の見せ場の一つです。

結局、ヤクを密売しようとしましたが、緑の女性を囲う組織と警察は

つながっているため追われることになります。

 

ジンは家に帰ると、夫はまだ生きていました。

ジンは家に戻り、逃亡生活の終わりを告げます。

しかし緑の女性は男を階段から突き落とし殺してしまいます。

そして姿を消しました。

 

ジンは緑の女性が美容師に関係しているという話をしたことを

思い出します。緑の女性はきっとそこに連れ去られたのだ、と。

ジンはその美容師を殺しましたが、そこに緑の女性の姿は

ありませんでした。その店にいたチワワを連れてジンは去るのでした。

 

ファン・ビンビンさんは中国の大女優で日本では23億円脱税で

話題になった方でした。本作は中国映画になるらしいですが、

韓国が舞台で出演者もほぼ韓国人の役者さんたちだそうです。

本作についてはかなり賛否両論(否が多い)のですが、

理由は内容があまりないなかでループしているというものでした。

そのくせ、肝心な説明が省略されているというものが多いです。

個人的にはこういう2人の物語っていうときは、

どういう設定かというより、人物の動機がしっかりしたもので

あるべきかが気になります。さらにジンシンが結局DV夫のもとへ

帰るというシーンですが、動機はわかるんですけど、

暴力に対してそんなに嫌悪感や恐怖を感じてなかったんだなって。

そうなってくると彼女の枷というか、彼女を閉じ込める抑圧する

ものはなんなのかってブレる。お金のためってなるとさらに

共感を覚えられなくなりました。

映画ってアートの一部だと思うし、描きたいもの作りたいものを作る

ってのが原則だと思うけど、見ている人を全く意識しないものは

嫌悪感を覚えて作品にいい印象を持てなくなってしまいます。

男性支配に抗う女性というメッセージがあるようですが、

その割にあまり女優さんが魅力的に映せていないのも残念でした。