河合勇人監督
土橋章宏脚本
ムロツヨシ主演、永山瑛太、林遣都、川口春奈、橋本マナミ、柄本明ほか
元禄14年におこった忠臣蔵がベースとなった、もし歴史がこうだったら？
という歴史コメディー作品。
江戸にて接待役を指名された赤穂藩浅野内匠頭は、指南役吉良上野介による
再三にわたる嫌がらせに、堪忍袋の緒が切れ松の廊下で斬りかかってしまう。
当時、将軍のひざ元である松の廊下にて刀を抜くというのは言語道断だが、
一方で殺しきれなかったことと背中に傷を負っているということが問題になった。
なかでも背中の傷というのは敵に背中を向けた武士として恥ずべきことの証で
吉良側にもお取り潰しという話にもなりかねない。そんな折、上野介は亡くなる。
家臣斎藤宮内は、吉良上野介とそっくりな弟考証を身代わりにしたてる。
人間味のなかった兄とちがって、家臣や侍女たちへの接し方が人心を集めていく。
ある夜、吉原にて侍・大石内蔵助と意気投合しますが、やがて宿敵であることを
互いに知るのでした。
なんとか死者が出るのを避けたい、しかし、侍として和解はできないという
苦しい状況から２名が考えたのは、仇討ち演技でした。
結局それもばれてしまうのですが、
塩漬けとなったあるものが偶然みつかり、というハッピーエンドでした。
本作の公開時はムロさんが大河ドラマの豊臣秀吉役好演によって
またそれまでの評判から次第にピークへと向かっているタイミングでした。
えてしてこういうときは、どういう作品に次でるのかというのが
ポイントになってきたります。恩人と崇める柄本明さんとの
何十年ぶりの共演など話題もありました。
個人的にはムロさんのアドリブ芸って、少し飽きてきていたので
今回は少し・・でした。
忠臣蔵という作品のもつ魅力と感じているのは、
松の廊下事件で、浅野即日切腹、吉良お咎めなしの不公平裁定に
民衆が怒り、歌舞伎座にて即日事件の内容を作品にしたという
エネルギーです。
その点は本作にも通じるものがある気がします。
