「有限」
全ての出会いは別れを内包している。これは事実だ。どう抗ったところで、永遠などと言うものは存在しない。だから僕の中では人と出会った時点からもうすでにカウントダウンが始まっている。
限られた時間の中だからこそ人は全力を出し、物事は輝きをみせることが出来る。そう言い切ってしまうことは出来る。しかし、日めくりカレンダーをめくり続けるように、ある種の子供が分刻みで休み時間が終わるのを惜しみ続けるように、僕はその人との別れまでの時間を数え続けてしまうのだ。
物事の良い側面だけを見るならば(全ての物事は良い側面を内包する、と信じたい)別れへの覚悟を決めることは出来る。そしてある程度、物事の終わりまでカウントダウンが始まることに対する勘のようなものは備わって来る。しかし未だに僕は時計の秒針を睨み続け、有限への憂いを捨て切れずにいる。