小雨の降る朝 | shingo722のブログ

shingo722のブログ

ブログの説明を入力します。

 「小雨の降る朝」
 
 小雨が窓を打つ音で目を覚ました。妻は先に目を覚ましたらしくベッドの傍には誰も居なかった。小雨の降る朝に一人で目を覚ますと、自分が世界に一人取り残されたような気持ちになる。私は書斎に行って昨日やり掛けた仕事を済ませてしまうことにした。書き物をしている間、雨の音は私の耳を離れなかった。
 小一時間ほど仕事をして一息ついたところで、まるで頃合いを見計らったかのように妻が書斎のドアを叩いた。ドアが開くと部屋の中に温かなスープの香りが満ちて、仕事で軽く緊張していた心と身体をほぐしてくれた。
 小雨の降る朝に一仕事を終えたあと、妻の持って来てくれるスープの香りほど心安らぐものは無い。そしてそこに垣間見える心づかいに私は深く感謝した。