夕暮れ時 | shingo722のブログ

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 「夕方」
 
 目が覚めたとき、僕は居間のソファーの上で寝ていた。そこにたどり着くまでの記憶がすっぽり抜け落ちている。それからまるで脱いでいた下着や服を拾い集めて身に付けるように、意識の断片を拾い集めていった。徐々に意識が覚醒していくにつれ、僕は今が日曜日の夕方であることを思い出した。僕は個人的に日曜日の夕方的状況というものを好まないのだが、それはまた別の話だ。テーブルの上には雑誌の束が置いてある。全て妻のものだ。家の中を見渡すと、妻がいないことに気が付いた。おそらく買い物に行っているのだろう。僕は夕食が、最近妻がハマっているエスニック料理でないことを祈った。テーブルの上の料理雑誌のエスニック料理の項目に付箋が挟まっているのが若干不安だったが気にしないことにした。そこで電話が鳴った。
「もしもし」
「もしもし、起きたの?」
「うん」
「あなた、なにか夕食で食べたい物ある?」
「あっさりしたもの」
「そう、じゃあ煮物か何かでいい?」
「うん」
「じゃああと30分ぐらいで帰るわ」
 そう言って妻は電話を切った。僕はホッとしてソファーに深々と腰掛けた。これで1つ心配が無くなった。
 外では近所の小学校に通う子供たちがはしゃぎながら家に帰る声がする。こうして特に何をするでもなく、日曜日の夕暮れ時が穏やかに過ぎていく。