「空を飛ぶ夢」
空を飛ぶ夢を見た。名も知らぬ鳥になって、どこまでも澄み渡る青い空を自由に羽ばたく夢を見た。ずっと先の水平線を見渡すことも、その気になれば高いところから地球の輪郭さえ見渡すことも、全ては僕の意志一つだった。
目が覚めると僕は自分の部屋のベッドの上に居た。天井がいつもより高く感じられた。
悲しくはない。大人になるというのはそういうことだと自分に言い聞かせた。いつからだろう?想像力に蓋をして、羽ばたくのを止めたのは。足もとだけみて暮らすようになったのは。
子どもの頃に魅せられたあの夢を、もう一度見ることは無いのだろうか。