知らない街 | shingo722のブログ

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 「知らない街」
 
 知らない街に病的なまでに憧れていた時期がある。知らない街をぶらぶらとアテもなく散歩してみたり、どこか遠くへ行ってみたかった。まるで歌の歌詞みたいだ。「どこか遠くへ行きたい」。そんな漠然とした憧れはじわじわと、まるで酸が鉄を溶かす様に、幼い頃から僕の心を占めていった。
 かと言って、僕が休みの日に衝動的に家を出て、遠くへ旅行に行くかといえばそんなことはない。憧れはあくまで憧れであって、僕の想い描く「遠くの街」は存在しないのかも知れない。それはあくまで“遠くのどこか”なのだろうか?
 よくそんな話を彼女にすると、
「それって、ここではないどこかに憧れてるだけじゃない?無い物ねだりみたいなもんでしょ」
 と冷たく言われる。確かにそうかも知れない。でも、僕は本当に見たこともない街で見たこともない物に触れ、知らない通りの角を曲がると知らない人に出会うといったことを真剣に求めているのだ。そしてそのとき僕自身が“知らない街”から来た“アウトサイダー”である事が重要である気がする。その街の人間では無い、来て通り過ぎるだけの“アウトサイダー”。僕は自分自身をそういった暫定的な立場に置きたがっているのかも知れない。でも、知らない街ってわくわくしますよね、本当に。