「カスタマーセンター」
「それでつまり、あなたの苦情というのは…」
「まったく冗談じゃありませんよ!」
女は電話越しにヒステリックにいった。少し声がこもっているところをみると、何かを食べている最中のようにも思える。
「あなたのところの新商品のポテトチップスはちょっと異常よ」
「異常と申されますと?」
「食べ出したら止まらないのよ」
「それは何というか…ありがとうございます」
「今までのポテトチップスではこんな事はなかったのよ!ちゃんと2袋も食べれば止めることが出来たわ。でもこの新商品のおかげで体重が3キロも増えちゃったじゃないの」
僕はなんと言っていいか分からず黙っていた。
「責任取ってもらうわよ」
「責任と申されますと?」
「ダイエット・コーラに決まってるでしょう!3ケースは送って貰わないと」
「そうおっしゃられましても、当社はダイエット・コーラの扱いはございませんので…」
「もうあなたじゃ話にならないわ。責任者を出して頂戴」
「責任者?」
「この忌まわしい新商品を開発した責任者を出して頂戴!」
「あれ、お客さま?電波が…」
そう言って僕は電話を切った。まったくカスタマーセンターの仕事も楽じゃない。でも、時給がいいんだよな、これ。