「お人好し」
「ちょっと頼みがあるんだけどさ」
友人は彼に言った。
「金、貸して欲しいんだよね」
「いくらぐらい?」
「10万なんだけど」
「うん、いいよ。なんとか出来ると思う」
「でもお前も金無いんじゃ…」
「生活費を切り詰めたらなんとかなるよ。最悪そっちは借金するしね」
「あともう一つ、実は謝らなきゃいけないことがあってさ」
「どうしたの?」
「ユミコちゃんいるだろ?」
「彼女?」
「うん、実はこの前寝ちゃったんだよな」
「君と?」
「ごめん」
「何やってるんだよ!」
「本当にごめん」
「彼女性病持ってるんだぜ」
「どうりで最近ムズムズすると思った」
「ちゃんと病院行きなよ?」
「わかった」
「金は無かったら貸すから」
「じゃああと5万」
「お安い御用さ」
そんなわけで彼は仲間うちで非常なお人好しで通っている。