霊感 | shingo722のブログ

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 「霊感」
 
 霊感ってほとんど全くと言っていいぐらい無い。だからこれまで心霊的な体験をした事はほぼ皆無である。しかし例外的に2回だけ、不思議な体験をしたことはある。
 高校生のとき、家族のみんなが盆に墓参りに行く際、僕は受験勉強を言い訳に家でダラダラと過ごしていた。キッチンのテーブルで勉強するフリをして参考書を開いたまま、イスを並べて寝転んでいた。ふてぶてしいものである。しばらくうつらうつらとまどろんでいると、テーブルの向かい側の椅子がガタガタと動いた気がした。怪訝に思いそちらを見ると、キッチンの入り口のすりガラスにヒト型の影が張り付いていた。ギョッとした瞬間スグにその影は消えた。
 僕が寝ぼけていただけかも知れないし、あるいはご先祖様が僕の怠惰を叱りに来たのだと言えなくもない。
 もう1回は大学生ぐらいのとき、ある晴れた夏の朝に近所をジョギングしていたときの話だ。いつものコースを走っていると、行く先に男性の姿が見えた。ちょうど横断歩道を渡ろうとしている様な格好だった。僕が少しの間前方から目を逸らし、再びそちらを見た時、そこにはもう男性の姿は無かった。
 それは見通しの良い広い道路で、そんな僅かの間に姿を隠せる様な場所はどこにも無い。不思議に思いながらその男性が立っていた辺りまで辿り着くと、そこにはたくさんの花束が供えてあった。そのあたりで以前に交通事故があったことは何となく知っていたのであるが、前日までそんなところに花束は供えられていなかった。おそらくその日が事故に遭った方の命日だったのではないかと思う。
 僕たちは普段、何の気なしに生活を送っているが、ふとした拍子に冥府の境界に迷い込む事がある。そこでは日常では考えられないような不思議な体験をしたり、場合によってはその冥界との境界をまたいでしまうこともあり得る。だから我々もこの日常が当たり前では無いことを、たまには意識してみるべきなのかも知れない。僕はその不思議な出来事たちを思い出すたび、そう思う。