「カードゲーム」
「オレのターン!ドロー!」
彼はアニメの主人公よろしくカードを山札から勢いよく引いた。
「まずはエナジーカードをエレメンタルゾーンにセット、そして手札からモンスターを召喚してターンエンド!」
「…えっと、僕の番かな?」
「ああ。早くフィールドに壁モンスターを展開しないとゲームセットだぜ」
「じゃあ、えっと、このモンスターを出して…」
「おいおい、まずはエナジーカードをエレメンタルゾーンにセットしなくちゃだめだろう」
「あぁ、ごめん、これかな?」
「それはマジックカードだろ?手札にエナジーカードがなければマリガン・シャッフルを宣言して新たにデッキから手札を引き直さないと…」
「あのさ…」
おずおずと僕は口を挟んだ。
「そろそろこのゲームのルールを教えてくれないかな?」
「やってるうちに分かるって」
「複雑すぎるんだよ、ルールが。そもそもエナジーカードって…」
「タイム・アウト!プレイヤーが10秒以内に行動を選択しなかったから自動的に君の負けだよ」
「初耳なんだけど…」
「ペナルティとしてジュースを買ってくること!」
「もう3本目じゃないか」
「このゲームは勝者の言うことが絶対なんだよ」
「だいたいこの山札…」
「デッキね」
「明らかに君のモンスターの方が強い気がするんだけど」
「それは使い手次第さ。さぁ、早くジュースを買って来ないと、ダブルペナルティでもう1本買わなければならなくなるよ…」
ふぅ…。どのクラスにも1人はこういうタイプのヤツがいるんだよな。