● 内観と顕在意識
こんにちは、山崎です。
昨日の記事は「不適切な表現が含まれている」と運営側(アメブロ)から指摘されてしまったため、アメンバー記事とさせていただきました。
「あれが不適切?」と思いましたが、おそらくNGキーワードに引っ掛かってしまったのだと思います。あの文脈がNGだと判断される読者の方はおられないはずですから。
アメンバー記事となってしまったことと、生徒さんからの質問が多くなってきたので、そこで「共通すること」について記事にしてみます。返信すべきメールには返信するので、メールをくださった方は少しお待ちくださいませ。
さて、多くの質問に共通していたことは「自分を知ること」でした。
こうして「知らない」ことが認識できただけでも成長していると思いますし、セラピスト講座で学んだことを「質問する」ことも「感想を送る」ことも素晴らしいことだと思います。
何故なら、僕は「あなた」のことを知らないからです。
それを知らせてくれること、表現してくれることが有難い。あなたの疑問に思っていることや理解度、性格を含めた人間像などが朧気に見えてくるからです。
何もアウトプットしてくれなかったら、あなたがどういう人間なのか僕には分からない。だから、積極的に感じたことを伝えてくれることで、あなたとの関係が深くなったように感じました。
自分の主張を押し付ける文章ではなく、他人(僕)を思いやった文章を書いてくれる人だと感じたので、心地よく拝読させてもらいました。
僕にアウトプットしよう、ブログなどにアウトプットしようと思った時、自分が分かっていないことを顕在意識にあげる努力をされたはずです。
心の内にあることを僕に伝わるよう「言葉」として整理されたはずです。
こうしたインプット&アウトプットの繰り返しが、「自分を知る」「他者に伝える」ことの訓練になっており、自己を成長させるのだと念頭に置いていただければと思います。
「自分の身体を自在にコントロールすること」
「他者の身体を自然体へと導くこと」
「社会に価値を還元し利益をいただくこと」
これらを実現するためには、自分を知ること、他者を知ることは欠かせません。
ですので、今日の記事は「内観」について書いてみましたので、じっくりとご覧いただければと思います。
顕在意識と無意識
人間の意識の世界は顕在意識が5%、無意識が95%なんて言われますが、数字の客観性はひとまず置いといて、我々の行動はほとんどが無意識領域なわけです。
この無意識領域を観察し、顕在意識に上げてくれば意識できる範囲が広がるので、自分が何をしているのかが認識できるようになってきます。
多くの人は、
・自分がバカなことを知らない
・自分ができないことを知らない
・自分が人を傷つけていることを知らない
・自分が自分勝手なことを知らない
・他人が自分に対して無関心なことを知らない
のであって、これら無意識領域で起こっていることを正しく観察できるようになれば、少しは「まともな人間」になり、社会に価値を還元できる人間へと近付けるのではないかと思っています。
肉体の内観、心の内観
整体、運動など、身体に関わる言葉には「内観」という言葉がよく使われます。
僕はこの「内観」という言葉を大切にしており、自分の身体で何が起こっているかを常に観察していますが、多くの場合は、筋肉が伸びている状態を感じることや、呼吸に注意を向けることを「内観」と呼ぶのではないでしょうか。
それらは、やさしい内観なので、一般の人には有効だと思います。
できれば、心の動きについても内観してください。
例えば、「不安だ」「こわっ」「俺、キモっ」「あいつダサいな」「関わりたくねぇ」「それただの自慢やん」「売りたいんやろ」「褒めて欲しいんだろ」などなど、潜在的に思っていることを顕在意識に上げてくることです。
穿った感性でなく客観的に「自分の心の動き」や「他人の表現」について観察する訓練を日頃から行ってみてください。
また、有効なのは自分の身体を触って触れられた箇所を「感じる」こと。
そして、セラピストであれば他者の施術を受けること。色んな人の施術を受けることで「感じ方の違い」を認識できるようになると思います。感じ方の違いが認識できれば、「自分はこうありたい」という感覚の理想(目的地)が思い浮かぶはずです。
その理想に近付けるよう、自分の身体を触り、触れられた箇所に違和感がないかどうか、心地良い感覚が得られるかどうか、内観してみることも成長度を図る一つの指標かと思います。
自分で触って、自分の身体を内観するという二つの作業を同時に行うので、最初は混乱してしまうと思いますが、「これかな?」と思うのは全て違うので、「これだ!」と確信できるまで取り組んでみてください。
あとは、「骨を感じる」という言葉も、ボディワークなどでよく使われていると思います。
これは、言葉を厳密にすると骨を感じているわけではないのですが、皮膚とか筋膜と言う言葉を使うと、一般的には「全身」を思い浮かべてしまうだろうから、特定の骨の名称を挙げて表現するのが一般的です。
その特定の骨と、周りの筋膜や皮膚に感覚を集中させることを「骨を感じる」と呼んでいるのではないかと思います。
この感覚が集中した箇所を点と呼び、点と点を結ぶと線になり、それらを「運動連鎖」や「キネマティックチェーン」などと呼びますが、これは自分の身体でできることなので、動画などを参考にして自己鍛錬に励んでいただければと思います。
次回のセミナーシリーズでも、この点を感じること、点を線にすることなどの自己鍛錬法(身体原理)をお伝えしようと思っているので、興味のある方は足を運んでくださいませ。
他者を感じる
「相手に対して施術する」を仕事にする場合、「相手を投げる」などを行う場合、一人エクササイズだけでは足りません。自分を知る訓練をするだけでは相手との関係を構築することはできないので、「相手を感じる」ことも大切です。
相手を感じるためには、自分の感覚を正しく働かせることが大切。
穿った見方(先入観、固定観念)で相手を観察したり、型にはめこんで相手を観察したり、筋肉を緊張させたまま相手の身体を観察したり、心を緊張させた状態で相手を観察しないことです。
つまり、自分自身の「癖」を取り除くことが大切なわけですが、まずは自分自身の「癖」に気付くことが全ての始まりであり、客観性の伴わない心身の状態だと相手を正しく観察することは不可能。
社会で生きるということは、また人間という存在は、「他者との関係(相互の関係)」で成り立っていますから、他者との関わりを抜きにした自己鍛錬のみで、良好な人間関係が築けることはありません。
ですので、自己鍛錬に励むだけでなく、他者との関わりも大切にしていただきたいと思います。
他者との関わりも、まずは「相手の身体を感じる」ことから始めてみると良いのではないかと思います。また、日常から他者に対して「ありがとう」などの挨拶を習慣化させることもお勧めしておきます。