かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」 -204ページ目

官能小説「放課後の夜」二十七

良雄は初めて味わう快楽に、すぐに夢中になった。唇を唇になすりつけ、舌を舌に絡ませる。

なんという素晴らしさか。

一瞬、頭に「羽化登仙」という言葉が浮かんだ。

けれどもあとは恍惚として無我夢中で、何も考えられなくなった。

「 んんんっ… 」

奈津子が呻く。

あまりのことに驚いていたせいか、身を硬くしてじっとしていた奈津子が、良雄の舌先が貪るように大胆さを増してくるにつれて抵抗をし始めた。

(いけない!こんなことは…)

両手にそれぞれ力を込めて良雄の脇腹を押す。

良雄もそれを敏感に感じ取って、一度は緩めた手に再び力を込める。

駄目だ、力では勝てない。良雄の体を引き剥がすのは無理だと判断した奈津子は、直接交わっている唇を、舌を外そうと顔を横に向けた。

良雄もそれを追いかけて来たが、思いきり顔を背けたのでとうとう二人は分離した。

気息奄々としてうなだれる奈津子。

しかし良雄は止まらない。今度は片腕をまた腰に力強く巻き付け、もう片方の手で奈津子の髪を掻き上げると、露わになった耳をいやらしく舐め回した。

(先生…ダメだ、止まれませんよ…)



「 あああっ…ん… 」

奈津子のその声に、少し艶(つや)が混じっていたのを良雄は逃さず感じ取った。それにその時、体の力もカクンと抜けた。錯覚ではない。

(先生、ここなんですか…?)

良雄は一気に調子づいてさらに耳をベチャベチャ舐め回した。まるで獰猛な獣のように…