かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」 -147ページ目

読書感想「くっすん大黒」町田康

町田康さんの作品もいくつか読みましたが…もし一言でその印象を述べよと言われたら、僕はこう答えてしまう。「グダグダ、とにかくグダグダ。」

悪い意味で言うんじゃないんです。そのグダグダな感じがあるからこそ、この「くっすん大黒」の面白さが引き立ったわけですから。

もっとも、それ以降の作品もほとんどグダグダな感じがあるので、いくつもの作品を読んでいると、段々飽きてきます(笑)。いや、そういうのが好きな人は飽きないんでしょうけど。

デカダンとはまた違うもののような気がするんです。頽廃的というより…やっぱり一番しっくりくるのは、グダグダ。

穿った見方かもですけど、このグダグダの原点に、太宰の影響が見え隠れするんですよね。「なんとなれば」という言葉を多く用いているのも、太宰の師匠みたいな存在であった井伏鱒二の影響ではないでしょうか。

でも太宰にしても、井伏鱒二にしても、要所要所でとてつもなくエッジの効いた作品を書いてますからね。その辺が…ハッキリ言って全然違うと思います。

まあ僕もエラソーにグダグダと屁理屈を言いましたが、「くっすん大黒」は本当に面白いです。僕も近いうちにもう一読み返してみたいと思ってます。