アベノミクスは幻-戦後最長の景気回復は嘘だった可能性と景気後退【ヤンの字雷】 | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム

本日は、ヤン様の寄稿コラムです!

 

ヤン様がアベノミクスの実態を明快に論じられていらっしゃいます。

 

「政治は結果」とのたもうた人物は安倍でしたが、統計不正に手を出さざるを得なかったことからも、アベノミクスの結果が散々なものであったことは明白です。

 

この責任は、安倍一味、経産省、財務省、リフレ派共にあるのは間違いなし。

 

しかしながら、無責任的自由主義が跋扈する今の日本では、己の過ちを認めるものは皆無でしょう。

 

そんな日本に未来はあるや、なしや?

 

それではヤン様コラムをどうぞ!

 

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アベノミクスは幻-戦後最長の景気回復は嘘だった可能性と景気後退【ヤンの字雷】

1月から景気後退局面か?という報道

 全文表示 | 「アベノミクスは幻だった!」 「景気後退入り?」発表を新聞各紙はどう報じたか : J-CAST会社ウォッチというような報道が、世の中を騒がせております。
 私から言わせれば「何をいまさら……」という感じがしなくもありませんが、実際に景気はどうだったのか? を論じていきたいと思います。

 

 最初から結論で申し訳ないのですが、基幹統計府政問題で2018年の実質賃金が、9ヶ月マイナスであったという事実から、すでに2018年には景気後退局面に入っていた、と解釈可能です。
 ではそれ以前はどうだったのでしょうか?

何と比較するのか?もちろん、民主党政権でしょう?

 景気局面を「どのスパンで比較し、分析するのか?」は非常に重要ですが、ここは安倍総理や安倍支持者たちが散々、「民主党政権に比べたらマシ!」と言っているので、民主党政権時代と比べてみましょう。

 

 じつは失業率の低下は2010年からトレンドを転換して、回復しております。銀行貸出DI、倒産件数も同様です。また民間の設備投資も、トレンドの転換は2010年です。
参照:景気動向と政府の動き | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

 なお実質賃金については、安倍政権になってから5%ほど下がっているようです。もちろん、民主党政権の野田政権との比較です。
 ここでは失業率の推移グラフを示して、そのトレンドを確認するに留めます。

 結論として安倍政権は、リーマンショックからの民間の自立回復に乗っかっているだけで、1つとして明確に成果を上げた、と定義できる経済政策は「存在しない」と解釈されます。
 なぜなら、その失業率や銀行貸出DI、民間設備投資、実質所得について「トレンドを加速させた」という事実が存在しないのですから。
 むしろ――実質所得の低下は安倍政権の罪であるとすら言えます。

アベノミクスとは結局なんだったのか?

 アベノミクスとは結局なんだったのでしょうか? 安倍政権の当初の三本の矢で、実行されたのは金融緩和と規制緩和・構造改革のみでした。財政出動は2013年を除いて、それ以降は緊縮財政へと移行しました。

 

 金融緩和については、もはや報道でも「金融政策の限界」と報じられるほどで、論理的にも実際的にも経済効果は殆どゼロといって良いでしょう。
 構造改革や規制緩和は、デフレ圧力を強めるのであって、インフレ時にやるべき政策です。つまり民間の自立回復(2010年~)の阻害にはなっても、手助けにはなっていないと解釈可能です。

 

 GDPの伸びについても、その大きな原因が「順調な世界経済と外需、輸出」にあったことは、ほとんど明白でしょう。日本独自の経済政策で、GDPが増加したわけではないわけです。

 

 財政出動なきアベノミクスは、民間の自立回復による成長を――消費税増税や規制緩和などで――阻害した、という評価が正しいように思われます。
 よく表現して「空っぽ」、悪く表現して「嘘」だったとしか解釈不可能です。

まとめ

  1. リーマンショックからの景気回復局面は2010年の民主党政権から
  2. 野田政権、安倍政権を比べると実質所得が5%ほど低下している
  3. 安倍政権は民間の自立回復に甘えて、乗っかっただけ
  4. むしろ消費税増税や規制緩和、緊縮財政で民間の自立回復を阻害している
  5. GDPの増加はほとんど世界経済と外需頼りで、安倍政権の成果ではない

 最初に結論で申し上げたとおり、2018年は実質所得が低下しているので、当然ながら2018年からは最低でも「景気後退局面」と解釈するべきでしょう。

 

 書き終わった後でやはり「何をいまさら……」と思ってしまう、私でした。

(了)


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